【第二新卒で面接に臨む方必見!】頻出の質問を解答例つきで詳しく解説!

第二新卒

今回は、第二新卒の方が面接で成功するためのポイントについて詳しく解説しますね。面接の流れから具体的な質問の答え方まで、実践的な内容をお伝えします。

第二新卒枠で就職活動をする際、多くの人が戸惑うのが採用面接でしょう。第二新卒者は、すでに新卒で企業の面接を経験済みです。しかし、第二新卒だからこその面接時の注意点がいくつかあります。

そのため「第二新卒の採用面接での質問の内容が知りたい」「具体的にどのような対策をすればいいのかわからない」といった不安・悩みを抱えている人は少なくありません。

本記事では、第二新卒に向けて採用面接の全容を解説します。面接の流れ・質問・回答時のコツなども含めて網羅的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 第二新卒の面接の流れ
    1. 受付
    2. 入室
    3. 面接本番
    4. 退室
  2. 第二新卒の面接で聞かれやすい質問7選(解答例付き)
    1. 自己紹介
    2. 自己PR
    3. 志望した理由
    4. 長所と短所
    5. 他に受けている企業の確認
    6. 将来のビジョン
    7. 逆質問
  3. 第二新卒の面接特有の質問4選(解答例付き)
    1. 前職は第一希望の会社だったか
    2. 前職で辛かったこと
    3. 前職で学んだこと
    4. 前職の退職理由
  4. 第二新卒の面接で面接官が注目している点
    1. 活躍できる熱意やポテンシャルがあるか
    2. 社会人としての基本的なマナーがあるか
    3. 前職と同様に早期退職しないか
    4. 前職の経験やスキルを活かすことができるか
    5. 会社に馴染めそうか
  5. 第二新卒の面接で回答するコツ
    1. 意思決定の軸をブラさない
    2. 結論→理由の順に発言する
    3. 深掘りされても良いように回答を作る
  6. 第二新卒の面接対策のポイント
    1. 基本的なビジネスマナーを身につける
    2. 第二新卒特有の面接のための対策をする
    3. 前職の退職・転職理由はポジティブに
    4. 今後の目標について整理する
    5. 求められているものを見極める
  7. 第二新卒の面接でやってはいけないこと
    1. 面接に遅刻する・早く到着しすぎる
    2. 待ち時間中の態度が悪い
    3. 面接官の目を見ないで話す
    4. 誤った知識を伝える
    5. 話し方が良くない
  8. 第二新卒が面接以外でも注意すべき点
    1. 清潔感のある身だしなみを心がける
    2. 社会人としての言葉遣いや態度を心がける
  9. まとめ

第二新卒の面接の流れ

第二新卒枠で実施される採用面接の主な流れについて解説します。

受付

面接会場に到着したら、まず身だしなみを最終チェックしてください。採用面接は、受付時から始まっているからです。

髪の乱れや服装のしわがないか、徹底的に確認しましょう。面接会場で手早く身だしなみチェックができるように、あらかじめ手鏡を持参しておくと便利です。

受付では、企業の担当者へ明るく挨拶して学校名と氏名を名乗ります。こちらが名乗る前に指示された場合は、その内容に沿って簡潔に伝えて案内に従いましょう。待機中も背筋を伸ばし、落ち着いた態度を心がけてください。

入室

面接官に呼ばれたら、返事をしてからドアを3回ノックしましょう。ノックをした後、すぐにドアを開けて入ってはいけません。部屋のなかで控えている面接官の返事を待ってからドアを開け、軽くお辞儀をして入室します。

入室後はドアを静かに閉めて面接官の方へ向き直り、椅子の横まで進みます。「〇〇です。本日はよろしくお願いいたします」と挨拶して、一礼します。この後、自主的に着席してはいけません。入室時同様、面接官に着席を促されてから「失礼いたします」と述べて着席してください。鞄は、椅子の横に立てて置くと良いでしょう。

面接本番

面接本番では、面接官からの質問に簡潔かつ論理的に答えることが重要です。

面接時の質問および流れは企業によって異なるので、一概にはいえません。多くのケースで見られる例として、以下のような内容と流れがあげられます。

1. 自己紹介
2. 転職理由
3. 志望動機
4. 入社後に貢献できること
5. 逆質問

質問の意図を理解し、自身の経験やスキルを具体例を交えてアピールしましょう。面接官の目を見て、ハキハキと話すことを心がけてください。不明な点があれば、素直に確認することも大切です。

退室

面接終了の合図があったら、まずは着席したまま「本日は誠にありがとうございました」と感謝を伝えて一礼します。その後、席を立ち、椅子の横で再度一礼しましょう。ドアの前まで進んでから面接官の方を向いて「失礼いたします」と述べ、再び一礼してからドアを開けて退室します。

建物を出るまでは、決して気を抜いてはいけません。エレベーターや廊下で他の社員とすれ違う際も、軽く会釈をするなど、常に丁寧な態度を保ちましょう。建物を出るまでが面接の一部だと心得て、最後まで気を引き締めてください。

面接の流れが詳しくわかりました。受付から退室まで、全てが評価の対象だということを理解できました。

その通りです。面接は会場に着いた瞬間から始まっているという意識を持つことが大切ですね。次は、実際に聞かれる質問について詳しく解説していきます。

第二新卒の面接で聞かれやすい質問7選(解答例付き)

第二新卒の採用面接で聞かれやすい質問を、解答例付きで紹介します。

自己紹介

自己紹介は、第一印象を決定づける重要な機会です。面接官は、応募者がどのような人物で、これまでのキャリアやスキルが自社とどう結びつくのかを知ろうとしています。また、コミュニケーション能力や話を簡潔にまとめる力も見ているので、簡潔明瞭に答えることが重要です。

質問例

「まずは自己紹介をお願いします。これまでの経歴と、今回の募集で活かせるご自身の強みを中心に1分程度でお願いいたします。」

上記の例では時間に制限が設けられていますが、自己紹介の時間をいわないケースも少なくありません。その場合でも1分程度にまとめ、簡潔に話すことを意識しましょう。

氏名、これまでの職務経験と身につけたスキル、そして応募企業で活かせる強みを述べます。熱意を伝えることも忘れないでください。

正しい解答例

「○○と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は大学卒業後、前職では営業職として2年間勤務いたしました。お客様のニーズを聞き取り、最適な提案を行うことで、月間売上目標を継続的に達成してまいりました。しかし、働く中でより専門性を高めたいという想いが強くなり、転職を決意いたしました。

前職で培ったコミュニケーション能力と課題解決力を活かしながら、御社の○○職として新たなスキルを身につけ、長期的に貢献したいと考えております。特に御社の△△という事業に興味を持っており、自分の経験を活かして成長していきたいと思っております。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

自己PR

企業側が自己PRをもとめる主な理由は、以下の2つです。

・強みが応募企業でどのように活かせるのか
・入社後にどのような貢献ができるのか

企業は、具体的な経験に基づいた再現性のある能力を求めています。そのため、単に長所を述べるだけでは十分とはいえません。

質問例

「あなたの強みは何ですか?これまでの経験を踏まえ、具体的なエピソードを交えてお話しいただけますか。その強みを当社でどのように活かしたいかも教えてください。」

これまでの経験から得たスキルや成果を、具体的なエピソードを交えて話しましょう。強みが応募企業の求める人物像や業務内容にどう合致するかを明確に伝えてください。そのうえで、入社後の貢献意欲をアピールすることが重要です。

正しい解答例

「私の強みは、困難な状況でも諦めずに改善策を見つける課題解決力です。前職の販売職では、担当店舗の売上が前年同期比で15%減少するという課題に直面しました。原因を分析したところ、お客様のニーズと商品提案にズレがあることが判明しました。そこで、お客様との会話時間を増やし、一人ひとりの要望を詳しくヒアリングする接客スタイルに変更しました。

さらに、同僚とも情報共有を密にし、チーム全体で顧客満足度向上に取り組みました。その結果、3ヶ月後には売上を前年同期比105%まで回復させることができました。

この経験を通じて、問題を多角的に分析し、チームと連携しながら解決に導く力を身につけました。御社でも、この課題解決力を活かして業務の改善や効率化に貢献したいと考えております。」

志望した理由

採用面接で志望理由の質問をする意図として、以下のような点があげられるでしょう。

・なぜ当社を選んだのか
・入社への熱意がどれほどあるのか

企業側は自社の事業内容や文化への理解度、そして入社後に活躍できるイメージを持っているかを確認しています。

質問例

「数ある企業の中から、当社の選考を受けている理由を教えてください。当社の事業内容で特に興味を持った点や、あなたのどのような経験が活かせるとお考えですか?」

企業の事業内容や理念に触れつつ、共感した点や貢献したい点を具体的に伝えましょう。これまでの経験やスキルがどのように活かせるかを結びつけ、入社後のキャリアビジョンを示すことがポイントです。入社の熱意と企業への理解度を、より強く明確にアピールできるでしょう。

正しい解答例

「御社を志望する理由は二つあります。一つ目は、御社の『お客様第一主義』という企業理念に強く共感したことです。前職の接客業では、お客様に寄り添うサービスの重要性を実感しました。しかし、売上重視の方針により、十分なサポートを提供できない場面もありました。御社では、お客様の課題解決を最優先に考える姿勢が徹底されており、私が理想とする働き方ができると確信しております。

二つ目は、御社の人材育成制度の充実度です。研修プログラムや先輩社員によるメンター制度があることで、第二新卒の私でも安心してスキルアップできる環境が整っていると感じました。

前職で培った顧客対応スキルを活かしながら、御社でより専門的な知識を身につけ、お客様に価値あるサービスを提供する営業職として長期的に貢献したいと考えております。これらの理由から、御社で働きたいという想いを強く持っております。」

長所と短所

長所と短所の質問の主な意図は、以下の通りです。

・自己分析を客観的にできているか
・短所をどのように克服しようと努力しているか

この質問は、単なる性格判断ではありません。企業は質問を通して、応募者の成長意欲や課題解決能力を見極めています。

質問例

「あなたの長所と短所を教えてください。それぞれの具体的なエピソードと、短所をどのように改善しようと取り組んでいますか?」

長所は具体的なエピソードを交えて、入社後にどう活かせるかを伝えましょう。

短所は業務に支障が出ない内容を選び、改善のために取り組んでいることを具体的に述べます。短所を正直に認め、前向きに取り組む姿勢を示すことが重要です。

正しい解答例

「まず長所についてですが、私の長所は継続力です。前職では毎日の業務改善を心がけ、小さな工夫を積み重ねることで作業効率を20%向上させました。また、資格取得にも継続的に取り組み、働きながら簿記2級を取得することができました。目標に向けて地道に努力を続けることが得意です。一方、短所は完璧主義すぎる点です。以前は一つの作業に時間をかけすぎてしまい、全体のスケジュールに影響を与えることがありました。しかし、この経験を反省し、現在は作業の優先順位を明確にし、時間を区切って取り組むよう改善しています。

具体的には、重要度と緊急度でタスクを分類し、完璧を求めすぎず80%の完成度で一度区切りをつける習慣を身につけました。御社でもこの継続力を活かし、短所は改善しながら貢献していきたいと思います。」

他に受けている企業の確認

採用面接のなかでも、戸惑う応募者が多い質問の代表例といえるでしょう。質問の意図がわからないからです。どのような意図でこの質問をするのかがわかれば、回答時に戸惑うことは少なくなるでしょう。

この質問は転職活動の軸と優先順位、そして企業への志望度を測るものです。面接官は応募者がどのような業界や職種に興味を持っているのか、自社が応募者のキャリアプランにどの程度マッチしているのかを知ろうとしています。

質問例

「現在、他に選考を受けている企業はございますか?もしよろしければ、どのような業界や職種に興味をお持ちか、差し支えない範囲でお聞かせください。」

正直に、現在選考中の企業数と業界を伝えましょう。ただし、具体的な企業名を挙げる必要はありません。業種と応募している企業の件数のみといった、大まかな情報で問題ありません。そのうえで応募企業が自身の転職軸と最も合致していることを強調し、入社への熱意を伝えると良いでしょう。

正しい解答例

「はい、現在3社ほど選考を受けさせていただいております。いずれも○○業界の企業で、私が目指している△△職での募集です。転職活動を始めるにあたり、自分のキャリアプランを明確にし、その実現に適した企業を慎重に選んで応募いたしました。どの企業も魅力的ですが、その中でも御社を第一志望として考えております。

理由としては、御社の□□という事業領域が私の前職で培った経験を最も活かせる分野であること、そして社員の方々のお話を伺う中で、チャレンジングな環境で成長できると感じたためです。

もし御社から内定をいただけましたら、他社の選考は辞退させていただき、御社で長期的にキャリアを積んでいきたいと考えております。現在の選考状況についても、必要でしたら詳細をお伝えいたします。」

将来のビジョン

将来のビジョンに関する質問は、以下のような点を見極めるためのものです。

・応募者のキャリアに対する主体性と計画性
・入社後の定着性

企業は応募者がどのような目標を持ち、それを達成するために自社でどのように成長していきたいと考えているのかを知りたいと思っています。

質問例

5年後、10年後、あなたは当社でどのような自分になっていたいですか?どのようなスキルを身につけ、どのような役割を担っていたいか、具体的に教えてください。」

具体的かつ現実的なキャリアプランを伝えましょう。応募企業でどのようにスキルアップし、どのような役割を担いたいのかを明確に示します。企業の事業内容や職種と結びつけて、入社後の貢献イメージを語ることが重要です。企業とのマッチングをアピールできます。

正しい解答例

「私の将来のビジョンは、専門性を身につけながら、チームや組織全体の成長に貢献できる人材になることです。まず短期的には、入社後3年間で御社の業務に関する専門知識とスキルを確実に身につけたいと考えています。前職で培ったコミュニケーション力を活かしつつ、新しい分野の知識を積極的に学び、一人前の戦力として成果を出せるよう努力します。

中期的には、5年後までにチームリーダーとして後輩の指導や育成にも携わりたいと思っています。自分が成長するだけでなく、周囲のメンバーと協力してプロジェクトを成功に導き、組織全体の目標達成に貢献したいです。

長期的には、業界全体の発展にも寄与できるような専門家として認められる存在になりたいと考えています。そのために継続的な学習を怠らず、常に新しい挑戦を続けていく覚悟です。御社でこのビジョンを実現し、共に成長していきたいと思います。」

逆質問

逆質問は、入社意欲や企業への関心度、そして論理的な思考力を測る最後のチャンスです。面接官は、応募者が自律的に情報を収集して課題意識を持っているかを確認しています。

応募者と企業のマッチング度も最終確認される、重要な質問といえるでしょう。

質問例

「最後に、何か質問はございますか?この機会に、仕事内容や職場の雰囲気など、気になることがあれば遠慮なく聞いてください。」

事前に、企業研究を徹底しておくことが重要です。ウェブサイトや求人票だけではわからない、具体的な質問を用意しましょう。例えば、以下のような内容をおすすめします。

・入社後の働き方
・部署の雰囲気
・今後の事業展開
・社員へのサポート体制

質問がないのは、意欲がないと捉えられかねません。必ず2〜3個は準備しておきましょう。

正しい解答例

「入社後、私のような第二新卒者が早期に戦力となるために、どのようなスキルや知識を優先的に身につけるべきでしょうか。また、御社で活躍されている方に共通する特徴があれば教えてください。」「この職種で働く一日の流れを具体的に教えていただけますでしょうか。また、チームでの連携はどのような形で行われているのでしょうか。」

具体的な解答例がとても参考になります。特に逆質問の準備が大切だということがよくわかりました。

その通りです。続いて、第二新卒特有の質問についても詳しく解説していきますね。これらの質問は新卒の面接では聞かれないものなので、しっかり対策が必要です。

第二新卒の面接特有の質問4選(解答例付き)

新卒ではされない第二新卒の面接特有の質問を紹介します。

前職は第一希望の会社だったか

この質問は応募者の過去の選択に対する考え方や目標設定能力、そして入社後の定着性を探るものです。

面接官は、応募者が前職を「第一希望ではなかった」と答えた場合、その理由や今回の転職活動で何を重視しているのかを知りたいと考えています。

質問例

「前職は、あなたが最初に入社を希望していた会社でしたか?もしそうでない場合、どのような点に魅力を感じて入社を決めましたか?」

もし第一希望でなかったとしても、前職についてポジティブに伝えることが重要です。

そのうえで、今回の応募企業が「現在の自身の目標やキャリアプランに最も合致している」ことを具体的に述べてください。入社への強い意欲と、今回の選択が確固たる意思に基づいていることをアピールするとよいでしょう。

正しい解答例

第一希望だった場合

「はい、前職は第一希望の会社でした。学生時代から憧れていた企業で、実際に入社できた時は非常に嬉しく思いました。働く中で多くのことを学び、成長させていただきました。しかし、業務を通じて自分の本当にやりたいことが明確になり、より専門性を深めたいという想いが強くなりました。前職での経験は決して無駄ではなく、むしろ自分の適性や価値観を見つめ直す貴重な機会でした。

その結果、御社の○○という分野にこそ自分の力を活かせると確信し、転職を決意いたしました。前職で培った経験を基盤として、御社でさらなる成長を実現したいと考えております。」

第一希望ではなかった場合

「正直に申し上げますと、前職は第二希望の会社でした。しかし、入社後は与えられた環境で最善を尽くし、真剣に業務に取り組んでまいりました。働く中で、当初想定していなかった業務の魅力を発見し、2年間で○○のスキルを身につけることができました。ただ、経験を積むにつれて、自分が本当に情熱を注げる分野が明確になり、それが御社の事業内容と一致することを確信いたしました。

前職での経験があったからこそ、今回は明確な目標を持って御社を志望しております。」

前職で辛かったこと

この質問は、応募者が困難な状況にどう向き合い、どのように乗り越えようとしたのかを知るためのものです。この質問を通して、以下のような点を知ろうとしています。

・ストレス耐性
・課題解決能力
・経験・事象の捉え方・受け止め方

ネガティブな経験から何を学び、どう成長したのかを面接官は見ているといえるでしょう。

質問例

「前職で最も大変だったことや辛かった経験があれば教えてください。その状況にどう向き合い、何を学びましたか?」

具体的な困難を挙げつつも、以下の点を中心にポジティブに伝えましょう。

・その状況でどのように考えたのか
・具体的な行動
・何を学んだのか

回答時、会社や他者を批判してはいけません。未来につながる前向きな姿勢を示すことが重要です。

正しい解答例

「前職で最も辛かったのは、お客様からのクレーム対応でした。商品の不具合について厳しいお叱りを受けた際は、正直心が折れそうになりました。しかし、この経験を通じて重要なことを学びました。まず、お客様の立場に立って話を聞くことの大切さです。最初は謝罪に集中していましたが、お客様が本当に求めているのは問題の解決と再発防止だということに気づきました。

そこで、クレーム内容を詳しく聞き取り、社内で共有して改善策を検討するプロセスを提案しました。結果として、そのお客様には最終的にご満足いただけただけでなく、社内の品質管理体制の見直しにもつながりました。

この経験から、困難な状況でも冷静に対処し、問題を改善のきっかけに変える力を身につけることができました。辛い経験でしたが、今では自分の成長にとって価値のある体験だったと感じています。御社でも、この経験を活かして課題解決に取り組んでいきたいと考えております。」

前職で学んだこと

これは応募者が前職でどのような経験を積み、そこから何を吸収してどう成長したのかを知るための質問です。

面接官は、学びのプロセスや、それを次へと活かす姿勢を見ています。よって、単なる業務内容の羅列だけでは十分とはいえません。成長意欲や応用力を示すような回答をする必要があるでしょう。

質問例

「前職ではどのようなことを学びましたか?その学びを当社でどのように活かせるとお考えですか?具体的な経験を交えて教えてください。」

具体的な業務経験と、そこから得られたスキルや知識などを関連付けて話しましょう。学びの具体的な内容とその後の行動を明確に伝えましょう。その学びが応募企業でどのように活かせるかを示すとさらに効果的です。

正しい解答例

「前職では主に3つのことを学びました。1つ目は、お客様の立場に立って考える重要性です。営業として商品を提案する際、最初は自社商品の特徴ばかりを説明していました。しかし、お客様が本当に必要としているのは商品そのものではなく、課題の解決だということに気づきました。この視点の転換により、成約率が20%向上しました。

2つ目は、チームワークの大切さです。個人の成績を追いがちでしたが、先輩から「チーム全体で成果を上げることが結果的に個人の成長につながる」と教えていただきました。情報共有や相互フォローを心がけた結果、チーム全体の目標達成に貢献できました。

3つ目は、継続的な学習の必要性です。業界の変化に対応するため、業務外でも関連知識の習得に努めました。この習慣により、新しい提案ができるようになり、お客様からの信頼も得られました。

これらの学びを御社でも活かし、お客様目線を持ちながらチームに貢献し、常に成長し続ける社員として働きたいと考えております。」

前職の退職理由

退職理由は応募者が過去の経験をどのように捉えているか、そして不満や課題にどう向き合うタイプかを知るための質問です。

面接官は、応募者がネガティブな理由だけで退職したわけではないか、また自社でも同様の理由で早期退職しないかを見極めようとしています。

質問例

「前職を退職された理由を教えてください。今回の転職で実現したいことと合わせてお聞かせいただけますか?」

前向きな理由に焦点を当てて話すことが重要です。例えば、今回の応募企業で実現したいことと結びつける方法が効果的です。

決して前職への不満や批判に終始せず、自身のキャリアアップや成長のための選択であることを明確に伝えましょう。

正しい解答例

「前職では営業職として2年間勤務し、多くのことを学ばせていただきました。お客様との関係構築や提案力など、基本的なビジネススキルを身につけることができ、会社には感謝しております。しかし、働く中で自分のキャリアについて深く考える機会があり、より専門性を高めて長期的に成長できる環境で働きたいという想いが強くなりました。前職は幅広い業務を経験できる一方で、特定分野を深く追求する機会が限られていました。

そこで、御社の○○職であれば、私が関心を持っている△△分野で専門知識を深められると考え、転職を決意いたしました。前職で培った顧客対応力やコミュニケーション能力を基盤として、新たな専門スキルを習得し、より価値の高い仕事ができるようになりたいと考えております。

前職での経験は決して無駄ではなく、御社でも必ず活かせると確信しております。今度は腰を据えて、長期的に貢献していきたいと思います。」

第二新卒特有の質問は、前職での経験をポジティブに伝えることが大切なんですね。特に退職理由は慎重に答える必要がありそうです。

まさにその通りです。前職への不満ではなく、成長への意欲を伝えることが重要ですね。次に、面接官が実際に何を見ているのかについて解説していきます。

第二新卒の面接で面接官が注目している点

第二新卒の面接で面接官が注目している点を紹介します。

活躍できる熱意やポテンシャルがあるか

第二新卒の採用面接で重視されるのは、入社後の成長性と貢献意欲です。経験やスキルに注目するケースもありますが、多くの企業ではこの2つに特に注目しているといっても過言ではありません。

面接官は、具体的に以下のような点に注目しています。

・困難な状況でも前向きに取り組めるか
・新しい知識やスキルを積極的に吸収できるか
・チームの一員として組織にポジティブな影響を与えられるか

これまでの経験から得た学びを具体的に伝えるとともに、入社後にどのように貢献したいかを明確にすることで、熱意とポテンシャルをアピールできるでしょう。

社会人としての基本的なマナーがあるか

社会人としての基礎力も、第二新卒の面接で注目されるポイントとしてあげられます。第二新卒は、これまでの実務経験が浅いからです。

面接官の注目ポイントとして、以下のような点があげられるでしょう。

・挨拶
・言葉遣い
・身だしなみ
・時間厳守

このような基本的なマナーは入社後に円滑な人間関係を築き、業務をスムーズに進める上で不可欠な要素です。

面接中は常に丁寧な言葉遣いと落ち着いた態度を心がけ、質問にはハキハキと答えてください。社会人としての基礎力が備わっていることをアピールしましょう。

前職と同様に早期退職しないか

第二新卒の採用において面接官にとっての懸念材料は、前職と同じ理由で早期に退職してしまうのではないかという点です。

企業は、せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまうことを望みません。そのため、転職理由が明確で、今回の応募企業で長期的に働く意思があるかを慎重に見極めようとします。

面接では前職での課題をどう乗り越えたか、そして今回の転職が深く考えたうえでの前向きな選択であることを具体的に伝えることが重要です。入社後の貢献意欲を示しましょう。

前職の経験やスキルを活かすことができるか

第二新卒の採用では新卒とは異なり、応募者が前職で培った実務経験やスキルを自社でどう活かせるかという点が注目ポイントです。即戦力とまではいかなくとも、これまでの経験を応用し、早期に業務に順応できるかを評価しています。

面接では、具体的な業務内容や達成したことについて、どのようなスキルを習得してそれを応募企業の業務でどう役立てられるかを具体的に伝えましょう。

単なる経験の羅列では、面接官の意図に沿っているとはいえません。学びや成長をアピールして、潜在能力と企業への貢献意欲を示してください。

会社に馴染めそうか

面接官は応募者が組織の文化や雰囲気に溶け込み、周囲と良好な関係を築けるかという点を重視しています。いくら優秀なスキルを持っていても、周囲と協調できない場合は組織全体のパフォーマンスに影響が出るためです。

面接では、コミュニケーション能力や協調性を示すエピソードを具体的に伝えましょう。具体的な例として、以下のようなポイントがあげられます。

・前職でのチームでの取り組み
・困難な状況を周囲と協力して乗り越えた経験
面接中の話し方や態度からも、人間性やコミュニケーションスタイルは判断されるので注意しましょう。

第二新卒の面接で回答するコツ

第二新卒の面接で回答するコツを紹介します。

意思決定の軸をブラさない

第二新卒の面接では、キャリアプランや企業選びの基準が明確であるかどうかが重要です。

面接官は、一貫した意思決定の軸を持っているかを見ています。一連の質問に対して矛盾なく答えることで、入社への本気度と自己分析の深さをアピールできるでしょう。

事前に「なぜ転職するのか」「どんな仕事がしたいのか」「なぜこの会社なのか」を深く掘り下げて言語化しておくことが重要です。面接中に質問の角度が変わっても、その軸からブレないように意識しましょう。

結論→理由の順に発言する

面接での回答は、結論から先に述べることを徹底してください。これはPREP法と呼ばれるビジネスコミュニケーションの基本です。

まず結論を簡潔に伝え、次にその理由を説明します。その後、具体的なエピソードを交えて補強してください。最後に再度結論を繰り返すことで、話が論理的で分かりやすくなります。

面接官は、多くの候補者と話さなければなりません。結論が明確だと話を理解しやすくなり、好印象を与えるでしょう。

深掘りされても良いように回答を作る

面接では、応募者の回答に対して深掘りの質問がよくされます。これは、どれだけ論理的に考えて経験を具体的に語れるかを見極めるためです。

回答を作成する際、表面的な内容だけでは十分とはいえません。その背景にある思考や行動、そして結果までを具体的に準備しましょう。「どう乗り越えたのか」「そこから何を学んだのか」を具体的に説明できるようにしておくと、どんな深掘りにも自信を持って対応できます。

第二新卒の面接対策のポイント

第二新卒の面接対策のポイントを確認していきましょう。

基本的なビジネスマナーを身につける

第二新卒の面接では、基本的なビジネスマナーが備わっているかが厳しくチェックされます。この点は、新卒のそれとは異なる点といえるでしょう。

具体的なチェックポイントとして、以下のようなものがあげられます。

・言葉遣い
・挨拶
・身だしなみ
・時間厳守
・メールのやり取り
・電話応対

これらは、入社後に円滑に業務を進める上で不可欠な要素です。面接中は、常に丁寧な言葉遣いを意識してハキハキと答えることを心がけましょう。

第二新卒特有の面接のための対策をする

第二新卒の面接では、新卒とも中途とも異なる独自の視点が必要です。企業は応募者が前職で何を経験して何を学び、そしてなぜ今回転職するのかを深く見極めようとします。

そのため前職での具体的な成果や学びを伝え、それを応募企業でどう活かせるかを明確に結びつける準備が欠かせません。自身の強みや入社後の貢献意欲を具体的にアピールすることが、第二新卒の面接突破の鍵となります。

前職の退職・転職理由はポジティブに

第二新卒の面接で最も慎重になるべきは、退職・転職理由を伝える際です。前職への不満や愚痴は、面接官にはネガティブな印象を与えかねません。

大切なことは、「前向きなキャリア形成」の一環として今回の転職を捉えていることを明確に伝えることです。具体的な目標や成長意欲と結びつけて話しましょう。

今回の転職が、必然かつ主体的な選択であることをアピールしてください。面接官も安心して話に耳を傾けてくれるでしょう。

今後の目標について整理する

第二新卒の面接では今後のキャリア形成と、それが応募企業で実現可能かという点が重視されます。そのため、漠然とした目標では十分とはいえません。具体的かつ現実的なキャリアプランを整理しておくことが重要です。

これは、企業への入社意欲を示すだけでなく、自身の自己成長への意欲や計画性をアピールする機会にもなります。企業の事業内容や職種と関連付けて話せるように準備し、入社後の貢献イメージを明確に伝えましょう。

求められているものを見極める

第二新卒の面接では、企業が何を求めているのかを正確に理解し、それに応じたアピールをすることが重要です。以下のような点にフォーカスして伝えましょう。

・企業の求める人物像
・募集職種の役割
・事業内容
・経験やスキルがどのように貢献できるか

事前に企業ウェブサイトや求人情報を熟読し、企業理念や行動指針を把握することが不可欠です。

また、面接官の質問の意図を汲み取ることも重要といえるでしょう。企業が抱える課題や求める解決策に対してどのように貢献できるかをアピールできれば、より高い評価につながります。

第二新卒の面接でやってはいけないこと

第二新卒の面接でやってはいけないことを確認していきましょう。

面接に遅刻する・早く到着しすぎる

面接において時間厳守は、社会人としての基本です。遅刻は論外であり、企業への志望度が低いと判断されて不採用に直結しかねません。公共交通機関の遅延なども考慮し、時間に余裕を持って出発しましょう。

一方で、早く到着しすぎるのも避けるべきです。企業の準備の妨げになったり、担当者を困らせたりする可能性があります。

面接開始の5〜10分前に受付を済ませるのがスマートな到着時間です。企業の迷惑にならないよう、時間を意識した行動を心がけましょう。

待ち時間中の態度が悪い

面接は、受付から退室まで全てが評価の対象です。面接官が来るまでの待ち時間も例外ではありません。この時間にスマホをいじったり、だらしない姿勢で座っていたりすると、マイナスな印象を与えてしまいます。

待ち時間中は背筋を伸ばして座り、持参した書類に目を通すなど、落ち着いた態度で過ごしましょう。常に見られている意識を持ち、面接への準備に集中している姿勢を見せることが重要です。

面接官の目を見ないで話す

面接中に面接官の目を見ないで話すことは、「コミュニケーション能力が低い」「入社意欲が低い」と受け取られかねません。アイコンタクトは相手に誠意や熱意を伝え、信頼関係を築くうえで非常に重要です。

終始見つめ続ける必要はありませんが、話の要所や相手が質問をしている時はしっかりと目を合わせるように意識しましょう。面接官が複数名いる場合は、質問をしてくれた人の目を見て、時折他の面接官にも視線を配るとよいでしょう。適切なアイコンタクトで、真剣な姿勢とコミュニケーション能力をアピールできます。

誤った知識を伝える

面接で最も避けるべきは、不確かな情報や誤った知識を伝えることです。企業・業界・職種に関する質問に対して曖昧な知識や憶測で答えてしまうと、準備不足や情報収集能力の欠如と判断されかねません。

自信がない場合は、正直に伝えましょう。知ったかぶりをするよりも、誠実な姿勢を見せる方が好印象です。事前にしっかりと企業研究を行い、正確な情報に基づいて回答できるよう準備を徹底してください。

話し方が良くない

面接では話す内容だけでなく、話し方も重要な評価ポイントです。早口すぎたり、逆に間延びしすぎたりすると、コミュニケーション能力が低いと判断されかねません。

適切な声の大きさで、ハキハキと明瞭に話すことを心がけましょう。話すスピードは、面接官が聞き取りやすいように少しゆっくりめを意識することをおすすめします。また、「えーと」といった口癖を減らす練習も効果的です。

話す内容がどんなによくても、伝わらなければ意味がありません。練習を重ねて、聞き取りやすくて自信のある話し方を身につけてください。

第二新卒が面接以外でも注意すべき点

第二新卒が面接以外でも注意すべき点について紹介します。

清潔感のある身だしなみを心がける

面接当日だけでなく、企業との全ての接点において清潔感のある身だしなみは非常に重要です。たとえ面接以外でも企業の担当者と会う機会があれば、常に評価されていることを意識しましょう。

具体的な注意点は、主に以下の通りです。

・シワのないスーツ
・磨かれた靴
・清潔なシャツ
・髪型
・爪は短く切る
・過度な香水
・アクセサリー

清潔感を第一に考えましょう。

服装だけでなく、鞄や筆記用具なども整理整頓されているか確認しましょう。全体的に「この人と一緒に働きたい」と思わせるような印象を与えることを心がけてください。

社会人としての言葉遣いや態度を心がける

面接以外の場面でも、社会人としての適切な言葉遣いと態度は非常に重要です。企業の担当者とのメールや電話でのやり取りといった全ての接点において評価されています。

例えばメールでは件名で内容を明確に示し、丁寧語や謙譲語を適切に使うことが重要です。

また電話では明るくはっきりとした声で応対し、相手の時間を尊重することが求められます。

こうした振る舞いが、プロ意識や入社後の協調性を示す材料となります。常に「見られている」という意識を持ち、誠実で礼儀正しい対応を心がけましょう。

まとめ

第二新卒の面接について、網羅的に解説しました。

第二新卒はすでに社会人経験があるため、新卒時の採用面接とは意図・質問内容が異なります。そのため、第二新卒用の面接対策を行わなければなりません

本記事では、第二新卒の面接で聞かれやすい質問や特有の質問について、解答例もあわせて紹介しました。また、対策のポイント・注意点なども解説しています。これらを参考にして、希望する業界・職種・企業への第二新卒採用を実現させてください。

第二新卒の面接は、新卒とは違った準備と対策が必要ですが、しっかり準備すれば必ず成功できます。前職での経験を前向きに捉え、成長意欲をアピールすることが大切です。就職活動、応援しています!
               
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この記事の監修者株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括/安藤 雄啓
安藤 雄啓 株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括

株式会社サイバーエージェントでは、Ameba事業本部ママ事業部ビジネス責任者に従事、広告事業本部においては自社アドテク事業の立ち上げメンバーとして活躍。また、様々なベンチャー企業を渡り歩き、営業・広告事業部の部長として事業規模の拡大に励む。2024年、株式会社SOKKINに入社。コーポレート統括本部の本部統括として、販管・採用業務に従事。

第二新卒面接
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