
SPIは、企業が採用選考で実施する適性検査の一種です。試験の結果は選考に直接影響するため、試験当日には必要な持ち物を確認して確実に受験することが大切です。
SPIには、会場に行って試験を受ける「テストセンター方式」と、自宅や学校などで受検する「オンライン方式」があり、どちらで受験するかによって必要な持ち物が変わります。
この記事では、SPIを受験するときに必要な持ち物について解説します。試験当日の流れや服装などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

SPIに必要な持ち物(リアル試験会場の場合)
まず、リアル試験会場でSPI試験を受けるときに必須となる持ち物を解説します。
試験当日に必ず持って行く必要があるものは限られており、以下の2つのみです。
- 本人確認書類
- 受験票
以下でそれぞれどのように準備すればよいか詳しく解説します。

本人確認書類
SPIに必要な持ち物の1つめは本人確認書類です。
受験の予約はインターネットで行うため、会場に来た受験者が予約した本人であることを確認するために使われます。
本人確認書類として有効な書類は以下のいずれかです。
- 運転免許証
- 学生証(プラスチックカード型のみ)
- パスポート
- 在留カード
また、コピーではなく原本を持っていく必要がありますので注意しましょう。有効期限が切れていないかも確認しておくことが重要です。
受験票
必要な持ち物の2つめは受験票です。
受験票には試験会場名や受験者の氏名、日程などが記載されており、受験の予約をしたことの証明になります。
インターネットで受験予約をしたときに「受験予約完了」と表示されますので、その画面を印刷したものが受験票となります。または、受験予約を完了した後に予約内容の確認メールが届きますので、そのメールを印刷したものも受験票として扱われます。
コンビニでの印刷も難しい場合は、以下の情報をメモした紙も受験票として扱ってもらえます。
- テストセンターのID
- 受験者のカナ氏名
- 日程
- 会場名
- 検査名
- ターム
予約時の画面や予約完了メールに記載された上記の情報を、A4サイズの白紙の紙にメモしておき、それを受験票として試験当日に持参しましょう。

SPIに必要な持ち物(オンライン会場の場合)
次に、オンライン会場でSPI試験を受けるときの持ち物を解説します。
オンライン会場形式は、試験会場に行かなくても自宅や学校などからインターネットを通じてSPIを受験できる仕組みです。専用のシステムを使って本人確認や受験環境の確認、試験中の監督が行われます。
こちらはリアル会場の持ち物とは少し異なり、以下の3点が必要です。
- 本人確認書類
- 筆記用具
- メモ
それぞれなぜ必要なのか、どのように準備すればよいのか詳しく解説します。

本人確認書類
オンライン会場の場合も本人確認書類が必要です。
上記でも記載しましたが、本人各書類として使えるのは以下の書類です。
- 運転免許証
- 学生証(プラスチックカード型のみ)
- パスポート
- 在留カード
このように、オンライン会場でもリアル会場と同じ本人各書類が使えます。顔写真が付いている必要があり、コピーではなく原本が必要という点も同じです。
筆記用具
オンライン会場で受験するときは自分で筆記用具を用意する必要があります。
計算問題を解いたり図で考えるときに、紙に書くことで解きやすくなることがあります。少しでも多く正解し、問題を解くスピードを上げるためにも筆記用具を準備しておきましょう。
メモ用紙
筆記用具とともに書き込みをするためのメモ用紙も自分で用意する必要があります。
メモ用紙の条件は以下の3つです。
- A4サイズのみ
- 両面ともに白紙で印刷や書き込みなし
- 2枚まで
メモ用紙のサイズはA4と決められていますので、B5など他のサイズの紙は使えません。両面ともに印刷や書き込みが一切ない白紙の用紙である必要があります。

試験会場で貸し出されるもの
以下の2つは、会場に準備されているものを借りることができます。
- 筆記用具
- ヘッドフォン
筆記用具
試験中にメモをするための筆記用具は借りることができます。不正行為防止のため私物の筆記用具は持ち込みできません。
テストの解答はパソコンで入力していきますので、筆記用具を使わなくても受験することはできます。
ヘッドホン
必要な人はヘッドホンを借りることもできます。騒音を遮断する目的で、できるだけ雑音を遮って試験に集中するためのものです。音楽を流せるわけではありません。
リアル会場では複数の人が同じ試験室で受験し、紙にメモをしながらパソコンを使って解答しています。他の受験者がメモをしたりパソコンを操作する音が気になるときにヘッドフォンが役立ちます。

当日に有効活用したい持ち物
ここで紹介する持ち物は、受験するために必須ではありませんが、当日に有効活用したいものです。
慣れない会場でも試験に集中して自分の実力を発揮できるように、以下のものを持って行くのがおすすめです。
- 自作の単語帳
- 苦手分野をまとめたノート
- 再現問題集
- 愛用の参考書
- お守り
自作の単語帳
単語帳や単語カードを自作して試験当日に持って行けば、会場に向かう途中の電車やバスの車内で復習ができるためおすすめです。
SPIでは英語や国語の言葉の意味を問う問題が出題されます。単語帳を活用した暗記は比較的簡単な問題で確実に点数を稼ぐために効果的な対策方法です。
また、試験当日の移動中に何もしないでいると落ち着かなくなる場合があります。単語帳ならカバンやポケットからすぐに取り出して復習できますので、緊張を和らげる効果も期待できます。
苦手分野をまとめたノート
苦手分野について学習したことをまとめたノートを持って行くのもおすすめです。こちらも試験会場に向かう移動中に、苦手な公式や解き方を復習することができます。
SPIは限られた時間内にできるだけ多くの問題に正解することが重要です。出題範囲をひととおり把握したうえで、苦手な分野の問題を解けるようにしておくと、全体の点数を上げることができます。
再現問題集
再現問題集も試験直前の対策ができるためおすすめです。
SPIは過去問が公表されないため、その代わりとして再現問題集で問題形式や出題される問題の量を確認することで、落ち着いて試験に臨むことができます。
試験会場に着くまでは平常心でも、試験室に入ると緊張してくるといったことも考えられます。直前に本番と同じ出題形式の問題に目を通してウォーミングアップしておくと、緊張しながらも実力を発揮しやすくなるでしょう。
愛用の参考書
愛用の参考書を持って行くのもおすすめです。SPIの事前対策で繰り返し使って理解を深めてきた参考書や問題集を選んでカバンに入れておきましょう。
同じ参考書を長い間使っているとだんだん愛着が湧いてくるものです。試験直前に見直すことで頭の中を整理できるだけでなく安心感も得られます。
お守り
緊張を和らげて実力を発揮するために、お守りを持って行くのもおすすめです。
試験の結果に直結するのは事前の学習ですが、神頼みも必要です。お気に入りのお守りをカバンに入れておけば運が味方になってくれるかもしれません。
お守りは神社の社務所でいただけるほか、通販で授かることもできます。就活にご利益がある神社もありますので、遠方で足を運べない人はインターネットで調べてみましょう。

試験会場に持ち込み不可なもの
ここまでは受験に必須の持ち物と試験会場に持って行くとよいものを解説しました。ここからは、逆に持ち込み不可なものを解説します。
以下のものは、不正行為を防ぐため試験会場に持ち込みすることができません。
- 筆記用具とメモ用紙
- スマホ
- 電卓
- 電子辞書
- 腕時計
これらのものをカバンに入れて持って行くことは問題ありませんが、試験を受けるときには貴重品ロッカーに預けるルールになっています。持ち込み可能なものと不可のものを区別して、スムーズに試験室に入室できるようにしておきましょう。
すでにお伝えしたとおり、私物の筆記用具を試験室に持ち込むことはできませんので、会場で貸し出されるものを利用しましょう。メモ用紙についても同様です。
試験中にスマホや電卓、電子辞書を使うことはできませんし、持ち込みすることも禁止されています。
腕時計は持ち込み可能と勘違いされやすいため注意してください。SPIの試験中はパソコンの画面に残り時間が表示されますので、画面を見ながら時間管理を行いましょう。

当日はどんな服装で行けばいい?
ここからは、SPI試験当日の服装について見ていきましょう。
まず、SPI試験では特に服装の規定はありません。企業が選考を行う場ではありませんので、何を着ていくかは自由に選ぶことができます。スーツやオフィスカジュアルだけでなく、私服でも問題ありません。
私服の場合は、Tシャツやパーカー、デニムのジーンズなど普段通りの服装でも問題ありません。ただし、清潔感を意識してマナーを守るようにしましょう。
私服では周囲の視線が気になるという人は、オフィスカジュアルがおすすめです。男性は襟付きの白いシャツにスラックスやチノパン、女性はブラウスにスラックスや膝丈のスカートが一般的です。
スーツを着ると気分が引き締まって集中できる人や、SPI受験以外に就活の予定がある人はスーツで受験するとよいでしょう。途中でネクタイを外したり上着を脱いでも問題ありませんので、可能な限りリラックスして受験しましょう。
バッグについても特に規定はありませんので、ビジネスバッグやリュックなど使い慣れたものを持って行きましょう。

当日の流れ・何分前に着けばいい?
会場の受付で慌てたり時間がギリギリになってしまうと、落ち着いて受験できず実力が発揮できなくなることも考えられます。あらかじめ当日の流れを確認しておきましょう。
試験当日の基本的な流れは以下のようになります。
- 試験開始15分前を目安に試験会場に到着する
- 受付で本人確認書類と受験票を提示する
- 持ち込みできない荷物をロッカーに預ける
- 待合室で試験開始を待つ
- 本人確認書類と受験票を提示して試験室に入室する
- 試験が終了したら退室する
まず、予約した試験の開始時間に合わせて試験会場に向かいます。受付と荷物をロッカーに預ける時間がありますので、試験開始15分前を目安に到着しておきましょう。
待合室で試験開始時間を待ち、名前が呼ばれたら試験室に入室して試験を受けます。入室時に再度本人確認書類と受験票を提示します。
試験が終了したら、借りていた筆記用具を返却し、ロッカーから私物を取り出せば完了です。

まとめ
この記事では、SPIを受験するときに必要な持ち物や当日の流れ、服装などについて詳しく解説しました。
SPIで必須の持ち物は、リアル会場の場合は本人確認書類と受験票の2つ、オンライン会場の場合は本人確認書類と筆記用具、メモ用紙の3つです。
また、必須ではありませんが、自作の単語帳や苦手分野についてまとめたノート、使い慣れた参考書、お守りなどを持っていくことで、しっかりと勉強してきたという自信を持って試験に臨めるようになるでしょう。
テストセンターでの服装については、規定はないためジーンズなどカジュアルな私服でも問題ありません。
試験当日は、受付で身分証明書と受験票を提示し、荷物をロッカーに預けてから試験室に入る流れになります。余裕を持って15分前には試験会場に到着することが大切です。
ぜひこの記事でまとめたことを再確認していただき、万全の状態で自信を持ってSPIを受験できるようにしてください。

