新卒営業職の働き方とは?営業職に向いている人、身につくスキルを解説

新卒

新卒のなかにはノルマなどを含めた給料面での高さから、卒業後の就職先として営業職を希望する人がいます。営業は業界の垣根を越えてさまざまな場で活躍できるので、将来性も高いといえるでしょう。

今回は新卒営業職について詳しく解説しますね。営業職は多くの企業で需要が高く、将来性もある職種です。

しかしその一方で「営業職の具体的な仕事内容がわからない」「営業職で活躍できるスキルがあれば知りたい」といった疑問・悩みを抱えている人も少なくありません。

本記事では、新卒営業職について解説します。具体的な仕事内容・メリット・デメリット・スキルなどを含めて網羅的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

新卒の営業職とは?

新卒の営業職は、多種多様な企業で採用が活発です。その理由として業種や企業規模を問わず、製品やサービスの販売・顧客との関係構築が不可欠な点があげられるでしょう。

特に文系大学生にとっては、一般的な就職選択肢の一つとなっています。専門分野を問わずチャレンジできる汎用性が高いからです。

新卒にとっての営業職はコミュニケーション能力や課題解決能力が重視され、自身の貢献を実感しやすい職種といえるでしょう。

新卒の営業職の種類と商品の内容

営業職といっても、単純に自社の商品・サービスを売り込むだけが業務内容ではありません

実は営業職にはさまざまな種類があり、それに加えて商品内容も異なります。営業職の業務形態・取扱商品が異なると、仕事内容に差があるので事前に知っておくことが重要です。

営業職にも色々な種類があるんですね。勉強になります。

新卒向けに営業職と商品の種類・内容について紹介するので、参考にしてください。

どんな営業がある?

営業の種類について確認します。

個人営業

個人営業BtoC(Business to Consumer)とも呼ばれ、企業が一般消費者向けに商品やサービスを販売する営業スタイルです。商品の単価は、次の項目で解説する企業向け営業(BtoB)と比較して低い傾向にあります。

個人営業の主な特徴:
• 消費者自身が購入の決裁権を持っている
• 商談から契約までの期間が短い
• 比較的早く成約に至りやすい

顧客とのコミュニケーションを通じて信頼関係を築き、個々のニーズに合わせた提案が求められます。

法人営業

法人営業BtoB(Business to Business)とも呼ばれ、企業が他の企業に対して商品やサービスを販売する営業スタイルです。

法人営業の主な特徴:
• 商品やサービスの単価が高い
• 購入意思決定に関わる人が多い
• 決裁までのプロセスが複雑
• 顧客との関係構築が長期的
• 継続的な提案活動が重要

顧客企業の課題を深く理解し、解決策を提案する力が求められます。

新規営業

新規営業は、まだ取引のない新しい顧客を獲得するための活動です。新たな顧客を開拓するため、企業の成長には欠かせない重要な役割を担います。

新規営業の具体的な手法:
• テレアポ
• 飛び込み営業

また新規営業の業務内容は、上記のような手法を用いた顧客開拓だけではありません。展示会でのリード獲得やWebサイトからの問い合わせ対応なども含まれます。

潜在顧客のニーズを発掘し、自社の製品やサービスの魅力を伝える提案力が求められるでしょう。

既存営業

既存営業とは、すでに取引のある顧客との関係を維持・発展させるための営業活動のことです。企業の安定的な収益確保を目指すためには、新規顧客の獲得だけでは十分とはいえません既存顧客との良好な関係の構築および維持も不可欠といえます。

既存営業の主な役割は、顧客満足度を高めて継続的な取引を促すことです。

具体的な例:
• 定期的なフォローアップ
• 追加のニーズヒアリング
• 新商品やサービスの提案

これにより解約を防ぎ、顧客単価の向上や新たなビジネスチャンスの創出も期待できます。

インバウンド営業

インバウンド営業とは、顧客自らが興味を持って企業に接触してきた問い合わせに対応する営業手法のことです。

主な集客手法:
• テレビCM
• Web広告
• SNS
• セミナー開催
• ブログ記事

顧客はこれらのコンテンツで自発的に企業の製品やサービスに関心を持ち、資料請求や問い合わせなどのアクションを起こします。

営業担当者は、これらの見込み客からのアプローチに対して、それぞれのニーズに合った適切な情報提供や提案を行い、成約へと繋げなければなりません。

顧客の関心が高い状態で始まるため、商談化や成約に至る確度が高い点が特徴といえるでしょう。

アウトバウンド営業

アウトバウンド営業は、企業側から潜在顧客に積極的にアプローチする営業手法です。顧客が自社サービスにまだ興味を持っていない段階で接触するため、「プッシュ型」とも呼ばれています。

主な手法:
• テレアポ
• 飛び込み営業
• DM送付

顧客の潜在的なニーズを引き出して興味を持ってもらうため、コミュニケーション能力や課題解決を提案する力が重要となります。効率的なアプローチとターゲット選定が成功の鍵を握るといえるでしょう。

どんな商品を売る?

営業で取り扱う商品について解説します。

有形商材

有形商材とは、自動車、食品、家電、医薬品のように形がある商品のことです。一般的に、実際に手に取れる商品を指します。

顧客は、商品を実際に見て触れることが可能です。製品の機能や品質を直接アピールし、使用感を体験してもらいながら販売できる点が大きな特徴としてあげられます。

無形商材

無形商材は、形のないサービスのことです。

具体的な例:
• 保険
• コンサルティング
• ソフトウェア

実物がないため、顧客に利用イメージを具体的に伝えることは容易ではありません。営業担当者が商材の深い知識を持ち、その価値やメリットを詳細に説明するスキルが重要になります。

無形商材は目に見えない分、お客様に価値を伝えるスキルがより重要になりますね。

新卒で営業職を目指すメリット

新卒で営業職を目指すメリットを確認していきましょう。

社会人としての基礎力がつく

新卒で営業職を選ぶ大きなメリットの一つは、社会人として不可欠な基礎力を効率的に習得できる点です。

具体的には、顧客の課題や要望を正確に把握する「ニーズ理解力」が養われます。顧客の話に耳を傾け、本質的なニーズを引き出すヒアリング能力は、どの職種でも役立つでしょう。

また社内外の多様な人々と接するため、ビジネスマナーが徹底的に磨かれます。さらに複数の顧客や案件を並行して進めるなかで、スケジュール管理能力の向上も期待できるでしょう。

これらのスキルは営業職としてだけでなく、将来どのようなキャリアを歩むうえでも強力な武器として役立ちます。

精神面で成長する

精神面で大きく成長できる点もメリットです。

営業の仕事では、初対面の人へ積極的にアプローチする機会が非常に多く、さらに断られる経験も頻繁にあります。断られる経験をしても、それを次に活かそうと前向きに試行錯誤を続けることで、精神的な強さや忍耐力が養われます。

また、自身の提案に自信を持ち、人前で堂々と話す度胸が身につきます。実践的な行動力が備わるのは、営業職ならではの大きな財産です。

これらの経験を通じて困難に直面しても諦めずに挑戦し続ける粘り強さや、どのような状況でも前向きに取り組む姿勢が磨かれるでしょう。

人脈が広がる

新卒で営業職を選ぶ大きな魅力の一つは、社会人として貴重な人脈を広げられる点です。

営業の仕事で関わる人は、自社の従業員だけではありません。顧客企業の担当者・提携企業の社員・業界関係者など、さまざまな人々と日々関わる機会に恵まれています。

これにより会社という組織の内部にとどまらず、社外にも強固な人間関係を構築できます。多種多様な業界のプロフェッショナルとの出会いは視野を広げ、新たな知識や情報を得る機会となるでしょう。

こうした広範な人脈は、将来的にキャリアを考える上で非常に重要な要素となります。転職を検討する際の情報源となったり、新たなビジネスチャンスに繋がったりするなど、キャリアアップを強力に後押しする財産です。

インセンティブがつく場合がある

新卒で営業職を目指す大きなメリットの一つに、インセンティブ制度の存在があげられます。これは、個人の営業成績に応じて基本給に加えて報酬が支払われる仕組みです。高い成果を出せば出すほど、収入が増える可能性があります。

このインセンティブ制度の魅力は、高収入を期待できるという経済的な面だけではありません。仕事への強力なモチベーションにもつながります。自分の努力や工夫が直接収入に反映されるため、「もっと頑張ろう」「どうすれば売上を伸ばせるか」という意欲が自然と湧いてくるでしょう。

インセンティブ制度があると、頑張った分が直接収入に反映されるのでやりがいを感じそうです。

目標達成に向けてPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を回す習慣も身につきやすく、自身の成長と収入アップを同時に追求できる点は、営業職ならではの大きな魅力です。

新卒で営業職を選ぶデメリット

新卒で営業職を選んだ際に生じるのは、メリットだけではありません。デメリットもあるので、選択の際にはその点も考慮しておいたほうがよいでしょう。

新卒で営業職を選ぶデメリットについて確認します。

ノルマがある場合がある

ノルマがある点は、新卒で営業職を目指す際のデメリットとしてあげられるでしょう。ノルマとは、売上目標や新規顧客獲得数など、営業担当者に課せられる具体的な数値目標のことです。

ノルマは達成に向けてのモチベーションとなる一方で、未達成の場合には精神的なプレッシャーとなることがあります。特に新卒の場合、社会人としての経験が浅く、営業スキルもこれから磨いていく段階であるため、初期の段階ではノルマ達成に苦戦することもあるでしょう。

ノルマのプレッシャーが過度になると、ストレスを感じたり精神的に追い詰められたりする可能性もゼロではありません。

ただし、多くの企業では、未達成の場合でも上司や先輩がフォローに入り、改善策を一緒に考えるなど、新卒をサポートする体制が整っています。ノルマは、個人の成長を促すための「目標」と捉え、前向きに取り組む姿勢が重要といえるでしょう。

休日に出勤しなければいけないこともある

新卒で営業職を目指す際のデメリットとして、休日出勤が必要になるケースがある点があげられます。

特に個人の顧客を相手にするBtoC営業イベント出展が多い業界などでは、顧客の都合に合わせて土日や祝日に商談や対応を行うことが少なくありません。これにより友人との予定が合わせにくくなったり、プライベートな時間が削られたりする可能性もあります。

しかし、多くの企業では、休日出勤をした場合に振替休日が取得できたり、別途手当が支給されたりする仕組みが整っています。

入社前に企業の働き方や残業・休日出勤に関する規定を確認し、自身のライフスタイルと合っているかを見極めることが重要です。すべての営業職が頻繁に休日出勤するわけではないため、希望する業界や企業がどのような営業スタイルを取っているのかを事前に調べておくとよいでしょう。

残業に追われる場合がある

残業が多くなる可能性がある点も、新卒で営業職を目指す際に考慮したほうがよいデメリットです。

営業職は、日中の顧客訪問や商談に加え、帰社後に日報作成・翌日の訪問準備・顧客へのメール返信など、多岐にわたる業務をこなさなければなりません。

特に月末や四半期末などの繁忙期には、目標達成に向けて業務量が増加します。結果として、残業時間が長くなるでしょう。また顧客の都合に合わせた対応が必要となるため、定時で業務を終えることが難しいケースも少なくありません。

しかし、近年では働き方改革の推進により、多くの企業で残業時間の削減や効率化への取り組みが進められています。残業がゼロとは限りませんが、自身の工夫次第で業務を効率化し、ワークライフバランスを保つことも可能です。入社前に企業の残業に関する実態や、効率化への取り組みについて確認しておきましょう。

新卒の営業職が向いている人とは?

営業職に向いている新卒の人の特徴について、紹介します。

成果重視な人

成果重視な人は、向いているといえるでしょう。営業職は、個人の成果が数字としてはっきりと現れる職種だからです。

目標達成意欲が高く、「どれだけ努力したか」よりも「どれだけの成果を出したか」を重視するタイプの人に特に向いています。

努力が直接的な成果として評価されることに喜びを感じてモチベーションに変えられる新卒は、営業職で大きなやりがいが見いだせるでしょう。

心身ともにタフな人

心身ともにタフな人も、営業職がおすすめです。

営業職は、時に厳しいノルマや顧客からの厳しいフィードバックに直面する状況を避けられません。また常に目標達成に向けて行動し続ける必要があるため、精神的な強さが求められます。

こうしたプレッシャーを乗り越えるためには、ストレスをはねのけながら前向きに取り組む姿勢が重要です。心身ともにタフな新卒は、営業職として大きく成長できるでしょう。

コミュニケーションが好きな人

コミュニケーションが得意な人は、営業職向きといえます。

営業職は顧客との対話を通じてニーズを引き出し、信頼関係を築くことが何よりも重要です。そのためには相手の気持ちを察して、自分の考えを分かりやすく伝えるスキルが欠かせません。

人と話すことに喜びを感じる新卒は、営業職に非常に向いています。積極的にコミュニケーションをとり、顧客との関係性を深めることが成果に直結するでしょう。

向上心が高い人

向上心が高い人は、営業がおすすめです。

営業職は、目標達成に向けて常に自身のスキルや知識を磨き続けなければなりません。「どうすればもっと良くなるか」「どうすれば次の目標を達成できるか」と常に考えて、成長しようとする向上心の高い新卒は、営業職として大きく飛躍できるでしょう。

営業職では成功体験を積み重ねながら、自身の能力を最大限に高めていけますよ。

トップクラスの営業マンになるためには

トップクラスの営業マンになるために必要なスキルを紹介するので、興味のある人は参考にしてください。

ヒアリング力や課題解決力

トップ営業マンに不可欠なのは、顧客の言葉の奥にある真のニーズや潜在的な不満を聞き出すヒアリング力です。

顧客の状況を深く理解することで表面的な要望に留まらず、その企業や個人が抱える根本的な課題を正確に把握できます。

そして課題に対して自社の製品やサービスがどのように貢献できるかを具体的に提示する課題解決力こそが、顧客からの信頼を勝ち取り、契約へと繋げる鍵となるでしょう。

顧客目線での思考力

トップ営業マンが意識しているのは、自社製品を売り込むことだけではありません。顧客が何を求めているのか、何に困っているのかを徹底的に考えます。

顧客の立場に立ち、彼らの課題を自分事として捉える顧客目線での思考力が不可欠です。この視点を持つことで顧客にとって最適な解決策や価値を提供できるようになり、深い信頼関係の構築が可能になるでしょう。

顧客の立場に立って考える思考力は、営業力向上の重要なポイントです。

新卒の営業職でおすすめの業界

新卒が営業職を目指す際のおすすめの業界を紹介します。

高収入を目指せるおすすめの業界

営業職のなかでも、高収入が目指せるおすすめの業界を確認していきましょう。

金融業界

金融業界の営業職は証券や保険など高単価な商材を扱うため、成果に応じたインセンティブ制度が充実しています。

個人の実績が給与に直結しやすいため、高い目標を達成すれば、新卒でも高収入を目指せるでしょう。

不動産業界

不動産業界の営業職は住宅や土地など単価の高い商材を扱うため、契約成立時のインセンティブが非常に大きいのが特徴です。

個人の営業力と努力次第で、新卒であっても早い段階から高収入を実現できる可能性があります。

安定性のあるおすすめの業界

安定性のあるおすすめの業界についても確認していきましょう。

メーカー系

メーカー系の営業職は自社製品を扱うため、安定した経営基盤を持つ企業が多い点が魅力です。

他業界と比較して急激な市場変動の影響を受けにくい傾向があり、長期的なキャリア形成を見据えやすい安定性があります。

インフラ系

インフラ系の営業職は電力・ガス・通信といった人々の生活に不可欠なサービスを扱うため、景気に左右されにくい安定性が大きな魅力です。

強固な顧客基盤を持ちつつ継続的な需要が見込まれるため、新卒が安心して長期的なキャリアを築きやすい業界といえるでしょう。

化学素材系

化学素材系の営業職は多岐にわたる産業の基盤を支える素材を扱うため、景気変動に比較的強いという点で安定した需要が見込めます。

特定の産業に依存し過ぎずに幅広い顧客と取引できるため、新卒がじっくりと専門知識を深めながら長期的に安定したキャリアを築きやすい業界です。

高収入を目指すか安定性を重視するか、自分の価値観に合わせて業界を選ぶことが大切ですね。

新卒で営業職になると様々なキャリアを描ける

新卒で営業職を経験すると、その後のキャリアの選択肢が大きく広がるでしょう。

新卒で営業職を選択すれば、トッププレイヤーとして活躍し続けることが可能です。高収入も期待できるため、年収も大幅にアップできるかもしれません。

また営業で培ったビジネスの基礎力や顧客理解は、多岐にわたるキャリアパスを可能にする鍵です。例えば顧客ニーズに基づいた戦略を立案する営業企画、市場を分析し販促を担うマーケティングなど、他部署への異動や、そうした職種へのキャリアチェンジもしやすくなるでしょう。

このように営業職で得られる経験は、あなたのキャリアの可能性を大きく広げるでしょう。

まとめ

新卒営業職について、解説しました。

営業職は、どのような業界でも重視される職種です。また営業職で得られるスキル・知識は汎用性が高いため、その後のキャリアの可能性を広げてくれるでしょう。

本記事で紹介した営業職の種類・メリット・向いている人などを参考にして、新卒での営業職に挑戦してみてください。

営業職は確かに大変な面もありますが、その分大きく成長できる職種です。就職活動、応援していますね!
               
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この記事の監修者株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括/安藤 雄啓
安藤 雄啓 株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括

株式会社サイバーエージェントでは、Ameba事業本部ママ事業部ビジネス責任者に従事、広告事業本部においては自社アドテク事業の立ち上げメンバーとして活躍。また、様々なベンチャー企業を渡り歩き、営業・広告事業部の部長として事業規模の拡大に励む。2024年、株式会社SOKKINに入社。コーポレート統括本部の本部統括として、販管・採用業務に従事。

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