
就職活動では書類選考とあわせて、面接が行われます。特に新卒者は就職活動における面接が初めての人が多く、必要な持ち物がわからないという人も少なくありません。
面接当日に「あれがない」といったトラブルに遭遇すると不安になり、面接に集中できなくなると困りますよね。そのような不安・恐れを抱いている人は意外と多いのが現状です。
本記事では面接時に必要な持ち物を紹介します。必要な持ち物を優先度別に紹介するとともに、持って行かないほうがよいものもあわせて解説するので参考にしてください。
持ち物チェック表
初めての就職活動での面接を経験する際、不安からさまざまなものも持っていきたくなるものです。
そこで優先度別に面接での必要な持ち物のチェック表を作成しました。
優先度 | 持ち物 | チェック |
高 | A4サイズが入る就活用カバン | |
スマートフォン | ||
応募書類 | ||
応募書類のコピー | ||
A4のクリアファイル | ||
会社案内・資料 | ||
会場の地図 | ||
応募先の電話番号や担当者名を書いたメモ | ||
筆記用具・メモ帳 | ||
現金・交通系ICカード | ||
ハンカチ・ティッシュ | ||
腕時計 | ||
中~底 | 身分証明書 | |
印鑑 | ||
折りたたみ傘 | ||
モバイルバッテリー | ||
研究ノート、自己分析シート | ||
予備の履歴書用写真 | ||
スケジュール帳 | ||
眼鏡・コンタクトレンズ | ||
予備のストッキング(女性) | ||
手鏡 | ||
見出しを整えられるもの | ||
臭いケア用品 | ||
除菌シート(スプレー) | ||
マスクの替え・ケース | ||
ミニ靴磨き | ||
薬 |

上記のチェック表に掲載している必要な持ち物については、以降の見出しで理由などを解説するので、あわせて参考にしてください。
面接に絶対に必要な持ち物
持ち物チェック表で紹介したもののなかでも、優先度が高い持ち物について解説します。
A4サイズの書類が入る就活用カバン
A4サイズの書類が入る就活用カバンが必需品な理由は、主に以下の通りです。
理由 | 概要 |
書類の持ち運びと保管 | ・履歴書やエントリーシートの書類はA4サイズが一般的 ・折れたりシワになったりしないような収納カバンが不可欠 ・面接官に提出する際にも印象がよい |
企業からの配布物 | ・選考中に受け取る企業からの配布物の保管 ・配布物のはA4サイズがほとんど ・きれいに持ち帰ることが可能 |
利便性と機能性 | ・ビジネスシーンでの使用を想定して作られたものが多め ・ペンホルダーやクッション付きポケットなど多機能 ・タブレットが入るなど利便性が高い |
スマートフォン
スマートフォンが面接時に必要なものとしてあげているのは、主に以下の理由からです。
理由 | 概要 |
情報収集と企業研究 | ・企業のウェブサイトなどから採用情報をリアルタイムで確認 ・業界のトレンドや競合他社の情報を収集 |
コミュニケーション | ・企業や採用担当者からの電話やメールなどの連絡確認 ・オンライン面接や説明会への参加 |
ナビゲーション | ・地図アプリの利用 ・乗換案内アプリの活用 |
ES・履歴書などの応募書類(会場で提出する場合)
ES・履歴書などの応募書類は、会場で提出するケースも少なくありません。これらを当日に忘れてしまうと面接で悪い印象を与えるだけでなく、面接そのものが受けられない可能性もあります。
提出書類はシワや折れがない状態での提出が原則なので、注意して持参してください。
ES・履歴書などの応募書類のコピー
ES・履歴書のような応募書類のコピーの持参も忘れてはいけません。面接では、これらの書類をもとに進行するからです。
書類に書かれていることと違ったことを答えてしまうと、「その場限りの答えをしている」「自分をよく見せようとして嘘を書いているのかもしれない」といった疑いを抱かれてしまうかもしれません。
A4クリアファイル
A4クリアファイルも、面接時に必要な持ち物としてあげられます。提出書類や受取書類の保管に役立つからです。
会社案内、資料(募集要項など)
会社の案内・資料なども、面接当日に持参しておきましょう。企業情報をおさらいする際に役立つからです。
就職活動において応募する企業は、1社とは限りません。複数の企業に応募している場合、情報が混乱してしまうことは誰にでもあります。
面接に赴く企業の情報を正しく記憶するためにも、案内・資料は持参して繰り返しおさらいしておいたほうがよいでしょう。
会場の地図
会場の地図も、面接当日に持参しておくことをおすすめします。必ずしもスマートフォンで確認できるとは限らないからです。
電波障害などが起こり、突然スマートフォンが使えなくなる可能性はゼロではありません。会場の場所をスマートフォンの地図機能に頼っていると使えなくなった場合に場所が確認できず、迷子になってしまいます。
応募先(採用担当部署)の方の電話番号、担当者名のメモ
応募先や担当者の名前・電話番号を明記したメモも、用意しておいてください。緊急時の連絡で必要になるからです。

スマートフォンに担当者の氏名・連絡先などを登録していれば、早めに連絡できます。しかし、電車の遅延とスマートフォンの電波障害が重なる可能性は、ゼロではないのです。
どのようなトラブルに巻き込まれるかは、誰にも想定できません。あらゆるリスクに対応するためにも、担当者の氏名と連絡先を明記したメモを用意しておくことをおすすめします。
筆記用具・メモ用紙
筆記用具とメモ帳は、常に持ち歩いてください。
どのような場面で、メモを取る必要に遭遇するかわかりません。スマートフォンにはメモ機能が搭載されています。しかし、充電切れなどが起こっていた場合にはメモが取れません。
現金・交通系ICカード
現金・交通系ICカードも忘れないでください。
スムーズに移動する際には、交通系ICカードが便利です。電車賃を調べたり、切符を購入したりする手間が省けます。
しかし交通系ICカードが利用できない場合には、現金で切符を購入しなければなりません。このような状況に遭遇する可能性はゼロではないため、どちらも用意しておいたほうが無難でしょう。
ハンカチ・ティッシュ
ハンカチ・ティッシュは、身だしなみの基本です。
またティッシュがあれば、テーブル・イスなどが汚れていた場合に素早く拭き取れます。ハンカチは手を拭く以外にも、さまざまな使用が可能です。
身だしなみに気を使っているという好印象を与えられる可能性もあるので、持参してください。
腕時計
腕時計も身に着けておいたほうがよいでしょう。
近年スマートフォンの普及により、時計の確認をスマートフォンで済ませる人が増加しています。
しかし面接時にはスマートフォンの電源は、オフにしておくことが一般的です。電源をオフにすると、スマートフォンでの時間確認はできません。
面接に持っていくとよいもの
優先度は中〜低ですが、面接に持っていくとよいものを紹介します。
身分証明書(学生証)
身分証明書や学生証の持参に、疑問を感じる人もいるかもしれません。
業界・企業にもよりますが、セキュリティの観点からオフィスビルで入館時に身分証明書の提示を求められるケースがあります。IT系・金融業界では、このようなスタイルが多めです。
事前に確認しておくことも重要ですが、当日に突然提示を求められる可能性があるので持参しておいたほうがよいでしょう。
印鑑(朱肉や印鑑マット)
印鑑セットも、持っていっておいたほうがよいもののひとつです。
提出書類に押印漏れがあるかもしれません。また、面接会場で必要書類への記入を求められることもあります。
印鑑が必要になる際には、事前に持参するものとして連絡をしてくれる企業が多めです。しかし連絡の取り忘れなどが起こるかもしれません。
折りたたみ傘
折りたたみ傘も、カバンに忍ばせておくとよいでしょう。
当日の天気が晴れであっても、突然のゲリラ豪雨に見舞われる可能性はゼロではありません。やむを得ない事情であっても、ずぶ濡れの状態で面接に臨むことはいいとはいえないでしょう。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーも、持参しておいたほうがよいアイテムのひとつです。
スマートフォンの充電が切れると、以下のようなトラブルが生じます。
- 企業先と連絡が取れない
- 地図・交通機関用のアプリが利用できない
- 時間の確認ができない
上記のようなトラブルはメモや腕時計で対応できますが、スマートフォンがあったほうが便利です。
企業・業界研究ノート、自己分析シート
研究ノートや自己分析ノートも、当日に持参しておきましょう。
面接では緊張のあまり、覚えていたことをうっかり忘れてしまうといったことは少なくありません。しかし直前まで確認しておけば記憶の上塗りが行われ、失念するトラブルは軽減できるでしょう。
予備の履歴書用写真
予備の履歴書用写真も、持参しておいたほうがよいアイテムです。
提出用の履歴書の写真が、何らかの事情で汚れてしまうかもしれません。突然の雨で履歴書が濡れてしまい、写真がボロボロになることもあります。
このような事態に備えるためにも、予備の履歴書用写真を持っていっておきましょう。このとき、貼付するためののりも持参しておくと便利です。
スケジュール帳
スケジュール帳も、面接時に用意しておいたほうがよいでしょう。
企業で実施される面接は1回だけとは限りません。2次面接・3次面接と行われるケースもあり、これらの面接日を会場で決める場合もあります。
スマートフォンにはスケジュール機能が搭載されていますが、電源をオフにすることが原則なので使えません。
メガネ(コンタクトレンズの予備)
メガネやコンタクトレンズの予備も、忘れないでください。これらがなければ周囲がはっきり見えないので不便です。
特にコンタクトレンズは、途中で落とすといったトラブルが起こらないとは限りません。予備を持参しておきましょう。
予備のストッキング(女性)
女性の場合は、予備のストッキングも準備しておいてください。ストッキングは簡単に伝線するからです。
注意していても、知らない間にひっかけてストッキングが伝線してしまうことはあります。伝線したストッキングで面接に臨むことは、第一印象の面でも好ましいとはいえません。
手鏡
手鏡は身だしなみを手軽に確認するために便利なので、持参しましょう。
面接時にトイレに行く時間がないかもしれません。その場合、ネクタイの曲がり・シャツのヨレがチェックできないので不安が残ります。
手鏡があれば面接室に入室する直前でも、身だしなみのチェックが可能です。身だしなみは第一印象を決定づける重要なポイントなので、手鏡でこまめにチェックしましょう。
身だしなみを整えられるもの(整髪料や化粧ポーチ)
整髪料・化粧ポーチといった身だしなみを整えられるものも、持っていっておくことをおすすめします。
家を出る際に髪形やメイクは、整えているでしょう。しかし、面接会場までの移動中に崩れてしまうことは誰にでもあります。
臭いケア用品
臭いケア用品は、第一印象という面で重要なポイントになるので持参したほうがよいでしょう。
口臭・体臭は、自分ではわかりにくいものです。友人知人が近くにいれば確認してもらえますが、誰かと一緒に面接に臨むケースは少ないでしょう。
移動する際に利用した電車のなかで、ほかの人の臭いが移ってしまうこともありえます。
除菌シート(スプレー)
除菌シートや除菌スプレーは、気になる人は持っていっておいたほうがよいアイテムです。
面接が行われる会場・企業でトイレを利用する際、除菌スプレー・シートが設置されているとは限りません。気になる人は、これらが設置されていないことで我慢を強いられることになるでしょう。
マスクの替え・ケース
新型コロナウイルス以降、マスクをつける人が増えました。終息以降も引き続き、マスクをつけている人をよく見かけます。
しかし面接時には、マスクを外さなければなりません。外したマスクをそのままの状態でカバンに入れることは、衛生面を考えてよいとはいえないでしょう。
またマスクのゴムが切れてしまう、といったことも想定されます。
ミニ靴磨き
ミニ靴磨きは、移動中に靴が汚れた際に便利です。
面接日の天気は、必ずしも晴れとは限りません。また自宅を出たときは晴れていても、途中で雨に見舞われることもあります。その際には、靴が汚れてしまうでしょう。
薬
面接時に緊張する人もいるでしょう。特に「どうしても入社したい企業の面接」「就職活動の面接は初めて」といった人は、緊張のあまり腹痛といった体調を崩すことも少なくありません。
そのような緊急事態に対応するために、薬を持参しておくと安心です。

面接に持って行かない方がよいもの
面接時、反対に持参しないほうがよいものを紹介します。
派手であったり個性的すぎる私物
派手なものや個性的過ぎる私物は、控えましょう。
企業・面接担当者にもよりますが、社会人にふさわしくないといった悪い印象を与えかねません。
個性を大切にする社風であれば別ですが、そうではない場合は派手・個性的なものはやめましょう。企業面接というTPOをわきまえた色味・柄などを選ぶようにしてください。
香水・制汗スプレーなどの強い香りのするもの
香水・制汗スプレーなどを使用する場合、香りの強いものはおすすめしません。
香りが強いものは、人によって気分が悪くなったり吐き気がしたりするからです。香害という言葉があるくらい、強すぎる香りは周囲に不快感を与えます。
録音・録画機器
録音・録画機器の持参はやめてください。無断で録音・録画することはマナー違反です。
面接時には、次の面接日時を始めとする重要な情報を企業側から持ち出されることがあります。その際は、筆記用具とメモ帳を使用しましょう。
面接前日までにやっておくべきこと
面接前日までにやっておくべきことを紹介するので、参考にしてください。
家(宿泊先)から面接会場への道順の確認
家や宿泊先から面接会場までの道順を確認しておきましょう。
インターネットで検索すると、画像・動画付きで道順が確認できるシステム・サービスが提供されています。これらを利用して確認もできますが、一度は実際に歩いてみたほうがよいでしょう。目印となる建物が変わっていたり、道路が工事などで通行止めになっていたりする可能性があるからです。

不測の事態に遭遇しても時間通りに到着するために、道順は確認しておきましょう。
持ち物の再確認
持ち物の再確認をしておいてください。
特に当日に提出しなければならない書類は、忘れると面接を行ってもらえない可能性もあります。記入漏れのチェックも含めて、細部まで再確認してください。
服装の確認
服装の確認も重要です。
当日に着用する服装に汚れがあると、印象が悪くなるかもしれません。また、ボタンが取れかけていた場合にはだらしない人と判断されかねません。
必要なデータや情報の収集
必要なデータや情報は、丁寧に収集しておくことがポイントです。
特に面接担当者や企業の連絡先は、不測の事態に遭遇したときに重要になります。このような重要な情報はスマートフォンに登録しておくとともに、メモとしても準備しておきましょう。
面接本番のシミュレーション
面接本番のシミュレーションは、前日までに繰り返し行ってください。
特にマナー部分は、注意が必要です。椅子の座り方・敬語の使い方・扉の開閉といったマナー部分は繰り返しシミュレーションして、確認しておきましょう。
早寝早起き
早寝早起きは、脳を活性化させます。
寝不足のまま面接に臨んでしまうと、質問の意図が理解できずに回答できないといったことが起こりかねません。
まとめ
就職活動の面接時に必要な持ち物について解説しました。
面接では、どのようなことが起こるかわかりません。また、緊張のあまり体調不良といった想定外の事態が発生する可能性もあります。このような突発的なトラブルにも対応できるように、事前準備が重要です。
本記事で紹介した優先度の高いものや中程度のものの持ち物を参考にして、当日は忘れ物をしないように用意しましょう。
