新卒/転職者別|面接の志望動機の答え方・NG例

面接

今回は面接で必ず聞かれる志望動機について詳しく解説しますね。志望動機は採用不採用を決定づける重要な質問なので、しっかりと準備しておきましょう!

就職・転職活動だけではなく、アルバイトなどの採用面接でも必ずといっていいほど問われる確率が高いのが志望動機です。採用不採用を決定づける質問であるため、内容に注意を払う人は多いでしょう。

しかしその一方で「どのような内容を答えればよいのか」「伝え方がわからない」といった不安・悩みを抱えている人も少なくありません。

本記事では、さまざまな採用試験の面接で問われることが多い志望動機について解説します。志望動機を聞く理由・答え方・伝える流れ・NG例なども含めて網羅的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 面接時に面接官が志望動機を聞く理由
  2. 履歴書やESと面接時の志望動機の違いは?
  3. 【面接で好印象】志望動機を伝える際の流れ
    1. はじめに『結論』から話す
    2. 結論の根拠、背景を述べる
    3. 応募企業の魅力を伝える
    4. 入社後の展望で締める
  4. 【面接で好印象】志望動機を伝える際の注意点
    1. 長くなりすぎるのは禁物
    2. 面接時につまらずに喋ることができるように練習しよう
    3. 志望動機に関連する質問にも答えられるようにする
    4. 志望動機は1次面接とそれ以降で変えてはいけない
  5. 【新卒】シチュエーション別回答例
    1. 事業・ビジネスモデルに対しての志望動機例
    2. 社風に対しての志望動機例
    3. 経営理念に対する志望動機例
    4. 社員、従業員に関する志望動機例
    5. プロダクト、サービスに対しての志望動機例
    6. 人材教育に関しての志望動機例
  6. 【転職】シチュエーション別回答例
    1. 同業界・同職種に転職の場合の回答例
    2. 職種未経験|同業界・異業種に転職の場合の回答例
    3. 業界未経験|異業界・同職種に転職の場合の回答例
  7. 【アルバイト】シチュエーション別回答例
    1. 全バイト共通|志望動機のポイント
    2. スタババイトの回答例
    3. テーマパークバイトの回答例
  8. 志望動機にNGなアピール内容
    1. 福利厚生や給与に関する内容
    2. 志望動機と強みが噛み合っていない内容
    3. 「ファンである」ことを押し出した内容
    4. 具体的な経験がなく聞こえの良いことを使っただけの内容
    5. 志望動機が具体的ではない内容
  9. よくある質問
    1. Q1. 面接で志望動機について聞かれない時の意図は?
    2. Q2. 面接で志望動機を話すときの時間の長さはどれくらい?
    3. Q3.面接で志望動機を聞かれる際、嘘でも第一志望ですと伝えるべき?
  10. まとめ

面接時に面接官が志望動機を聞く理由

面接時に面接官が志望動機を聞く理由として、主に以下の3つがあげられるでしょう。

  1. 熱意と真剣度
  2. 適合性
  3. キャリアプラン

面接をする側は、企業・仕事に興味を持つ人材を求めています。企業そのものや業務内容に興味を持っている人を採用したほうが、長く勤務して活躍してもらえる可能性が高いからです。単に「仕事を探している」という理由だけでは、早期退職のリスクが大きいため、面接時に志望動機を聞きます。

また面接する側は、採用した後のことも考慮しなければなりません。例え企業に興味や熱意を持っていても、採用後に担当してもらおうと考えている業務とのマッチング率が低ければ早期退職は避けられないでしょう。これは企業側だけではなく、応募者側にも影響力の高いリスクといえます。面接時に志望動機を聞いておけば、採用後のパフォーマンスや定着率の予測が可能です。

志望動機は、応募者が将来どのようなキャリアプランを考えているのかを知る手掛かりにもなります。具体的なキャリアプランを持っていれば、学習意欲・目標達成への意欲が高いと評価できるでしょう。これらは企業側にとっても、成長という観点からプラスになる要素です。

面接官が志望動機を聞く理由は、単に企業にとってのメリットを考慮しているだけではありません。応募者にとっても自社の業務・方針などがメリットになるかどうかを確認するために、志望動機を聞いています。

志望動機って企業と応募者の両方にとって大切な質問なのですね。お互いがマッチするかを確認するためなんですね。
その通りです!企業側も応募者が本当に長く働けるか、お互いにとってメリットがあるかを確認したいんです。

履歴書やESと面接時の志望動機の違いは?

志望動機を答えるシチュエーションは、面接だけではありません。履歴書・ES(エントリーシート)にも志望動機を明記する欄が設けられています。1社の採用試験で履歴書・ES・面接がワンセットになっていることも多く、志望動機をどのように作成すればいいのか迷う人もいるでしょう。

基本的に志望動機は、履歴書・ESをはじめとする書類では一貫性を持たせることをおすすめします。そのほうが信頼性・信憑性が増すからです。

面接では、書類に明記した志望動機をさらに掘り下げておくほうがよいでしょう。一般的に面接は、事前に提出している履歴書・ESなどを参考にして進められます。

面接を実施するのは、応募者のことをより深く理解するためです。その際の参考とするのが履歴書・ESであるため、面接ではこれらの書類に書かれている内容について質問されます。

履歴書・ESといった書類は、面接を行う際に使用される参考資料と考えてください。そのため、志望動機も面接ではこれらの書類に書いたことをさらに深掘りして答えられるように準備しておきましょう。

【面接で好印象】志望動機を伝える際の流れ

志望動機を伝える際の主な流れは以下の通りです。

  1. 結論
  2. 根拠や背景
  3. 企業の魅力
  4. 入社後の展望

上記にあげた手順を解説します。

はじめに『結論』から話す

面接で志望動機を伝える際は、最初に結論から話すことが重要です。

志望動機は企業に自分を売り込むための重要な情報であるため、内容が長くなってしまいます。結論を最後に持ってきてしまうと、面接する側はさまざまな志望動機を想像しながら聞くことになるのでインパクトが弱くなってしまうでしょう。

始めに結論を伝えておけば、面接官は応募者の考え・思いなどをある程度把握した状態で志望動機は聞いてくれます。より鮮明な印象付けが可能になるので、結論から話すようにしましょう。

結論の根拠、背景を述べる

結論を述べた後は、その結論を裏付ける根拠・背景を伝えます。始めに伝えた結論に信憑性を持たせるためです。

志望動機は企業側に自分を売り込むための重要な情報ではありますが、結論を述べただけでは充分とはいえません。なぜそのような志望動機を持つに至ったのかという根拠・背景を伝えることで、面接官に伝わります。

根拠・背景は実際のエピソードを選んだほうがリアルに伝わり、結論で伝えた結論の信憑性も増すでしょう。

応募企業の魅力を伝える

応募企業の魅力を伝えることも忘れないでください。企業のどのような点に魅力を感じたのかを伝えることで、丁寧な企業研究をしているという事実を証明できるからです。

面接をする側は、自社に興味を持っている人材を採用したいと考えています。そのためには熱意・意欲を伝えることが重要ですが、それだけは本気度は伝わりにくいでしょう。耳障りの良い言葉を巧みに使って、採用される確率を上げようとする人は少なくありません。

このような人との差別化を図るためには、応募企業の魅力を伝える方法が効果的です。どのような点に魅力を感じたのか、その理由も含めて伝えましょう。

入社後の展望で締める

最後は入社後の展望で締めることをおすすめします。入社後の具体的なイメージを伝えることで、本気度がより伝わるからです。

入社後の展望を伝える際には、企業の業務内容と関連したものにしてください。企業では行っていない業務内容を入社後の展望として伝えてしまうと、「真剣に答えていない」「本気で入社したいと思っていない」と思われてしまいます。

企業の業務内容と関連付けた展望を、具体的に伝えるようにしましょう。

また入社後の展望で志望動機を締めますが、展望だけ伝えて終えてしまうと面接官に終わりであることは伝わりません。最後に「本日はよろしくお願い致します」といった挨拶を入れることも忘れないでください。

結論から話して、根拠や企業の魅力、そして入社後の展望で締めるという流れが大切なんですね。構造がはっきりしていて分かりやすいです!
そうですね!この流れを意識することで、面接官にとって聞きやすく、説得力のある志望動機になります。練習して身につけておきましょう。

【面接で好印象】志望動機を伝える際の注意点

面接で志望動機を伝える際の注意点・作法などについて紹介します。

長くなりすぎるのは禁物

志望動機を伝えるときは、長くなり過ぎないようにしましょう。

面接での志望動機は、自分を企業に売り込んだりほかの人との差別化を測ったりするための重要な情報であり、アピールタイムでもあります。そのため、採用率を高めようと考えて志望動機を長く伝えてしまうケースは少なくありません。しかし話が長すぎると冗長的になってしまい、何が言いたいのか明確に伝わりません

志望動機は重要なアピールタイムではありますが、大切なことは応募した理由を明確に伝えることです。そのためには簡潔明瞭に伝えなければなりません。

1~2分程度を目安にしてまとめておきましょう。企業によっては「3分で」といった時間制限が設けられることもあります。その際は、企業が指定した時間ギリギリになるように伝えることが重要です。

1分・2分・3分といった時間別で、志望動機のパターンを作っておくことをおすすめします。

面接時につまらずに喋ることができるように練習しよう

詰まらないようにすることも重要です。

面接では、緊張のあまり思うように言葉が出てこないことがあります。誰にでも起こりえることですし、珍しいことでもありません。しかし、何度も詰まってしまうと面接官にとっては大変聞きにくく、伝わりにくくなってしまいます。

面接時にスムーズに話せるように練習しておきましょう。

ただし丸暗記の棒読みでは熱意が伝わらず、マイナスのイメージを与えかねません。スムーズに話せるようにすることは重要ですが、丸暗記ではなく、声のトーン・抑揚・表情などにも注意して練習してください。

志望動機に関連する質問にも答えられるようにする

志望動機に関する質問には、答えられるようにしておきましょう。

面接時には志望動機を伝えた後に、その動機について深掘りの質問をされることがあります。このとき、スムーズに答えられないと「付け焼刃」といった悪い印象を与えかねません。

どのような質問が来るかは、そのときになってみないとわからないので予測することは困難でしょう。しかし徹底した企業研究をして置くことで、ある程度の対策は可能です。

志望動機に関するどのような質問が来ても答えられるように、丁寧に企業研究をしておきましょう。

志望動機は1次面接とそれ以降で変えてはいけない

志望動機は1次面接とそれ以降で変えてはいけません

企業によっては1次面接以降に、2次・3次の面接を行うケースがあります。このような複数回行われる面接では担当者が変わるため、志望動機を変えたほうがよいと思う人もいるかもしれません。

しかし志望動機は、その企業に入社するための重要なアピールポイントです。面接のたびに内容を変えてしまうと、志望動機が定まっていないと思われかねません。

志望動機は、一貫して同じ内容で通してください。ただし、2次面接・3次面接ではさらに深掘りした質問をされる可能性があるので、その対策はしておきましょう。
時間制限があったり、深掘り質問があったりと、準備すべきことがたくさんありますね。一貫性を保つことも重要なポイントですね。
はい、事前準備がとても大切です。時間別のパターンを用意して、企業研究もしっかり行い、一貫した志望動機を準備しておけば安心ですよ。

【新卒】シチュエーション別回答例

新卒者向けのシチュエーション別回答例を紹介します。

事業・ビジネスモデルに対しての志望動機例

解答例①
貴社のサブスクリプション型のビジネスモデルに魅力を感じ、志望いたします。大学のマーケティング授業で学んだ際、従来の単発販売とは異なり、継続的にお客様との関係を築きながら価値を提供し続ける仕組みに感銘を受けました。特に貴社のサービスは、利用者の行動データを活用してパーソナライズされた体験を提供している点が革新的だと考えています。この持続可能なビジネスモデルの発展に貢献し、お客様にとってなくてはならないサービスを一緒に作り上げていきたいと思います。

解答例②
貴社が展開するプラットフォーム事業に強い関心を持ち、志望いたします。ゼミでの研究を通じて、プラットフォームが様々なステークホルダーをつなぎ、新たな価値を創造する仕組みの素晴らしさを学びました。貴社のプラットフォームは利用者同士が自然に交流し、お互いにメリットを得られる設計になっており、社会全体の効率性向上に寄与していると感じます。このような社会インフラとなりうるビジネスの成長に携わり、より多くの人々の生活を豊かにする仕事に取り組みたいと考えています。

社風に対しての志望動機例

解答例①
貴社の「チームワークを大切にする」社風に深く共感し、志望いたします。大学時代にサークルの幹事長を務めた経験から、一人では成し遂げられないことも、チーム一丸となって取り組むことで大きな成果を生み出せることを実感しました。会社説明会でお会いした社員の皆様が、部署を越えて協力し合い、お互いの成長を支援し合う姿勢に感動いたしました。私も持前の協調性とコミュニケーション能力を活かし、チームの一員として貢献しながら、共に成長していける環境で働きたいと考えています。

解答例②
貴社の「失敗を恐れず挑戦する」文化に魅力を感じ、志望いたします。大学時代に新しいイベントの企画に挑戦した際、最初は失敗もありましたが、先輩方に支えられながら最終的に成功に導くことができました。貴社では若手社員にも積極的に新規プロジェクトを任せ、挑戦を後押しする環境があると伺いました。この環境で自分の可能性を最大限に発揮し、時には失敗を糧にしながらも、常に新しいことに挑戦し続ける人材として成長していきたいと思います。

経営理念に対する志望動機例

解答例①
貴社の「事業を通じて社会課題の解決に貢献する」という経営理念に深く共感し、志望いたします。大学でのボランティア活動を通じて、企業が利益を追求するだけでなく、社会的価値を創造することの重要性を実感しました。貴社が取り組まれている環境問題や地域活性化への取り組みは、まさに私が目指す「仕事を通じた社会貢献」の理想形だと感じています。自分の働きが社会の役に立っていることを実感できる環境で、やりがいを持って長期的にキャリアを積んでいきたいと考えています。

解答例②
貴社の「お客様第一」の経営理念に強く惹かれ、志望いたします。アルバイト先の接客業務で、お客様の笑顔を見ることの喜びを知り、人に喜んでもらえる仕事の素晴らしさを実感しました。貴社では単に商品を販売するのではなく、お客様一人ひとりの課題やニーズを深く理解し、最適なソリューションを提供することを大切にされています。この理念のもとで、お客様の成功や幸せに直接貢献できる仕事に携わり、信頼される企業人として成長していきたいと思います。

社員、従業員に関する志望動機例

解答例①
貴社で働く社員の皆様の高い専門性と人柄に魅力を感じ、志望いたします。インターンシップでお世話になった際、先輩社員の方々が忙しい中でも丁寧に指導してくださり、「人を育てる文化」を肌で感じることができました。また、様々な分野でスペシャリストとして活躍される社員の方々から刺激を受け、自分もこのような環境で成長したいと強く思いました。貴社の人材育成制度のもとで専門性を磨きながら、将来は後輩の成長をサポートできる人材になりたいと考えています。

解答例②
貴社の多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍している環境に魅力を感じ、志望いたします。会社説明会で、様々な出身大学や専攻、さらには海外経験を持つ社員の方々とお話しする機会がありました。それぞれが異なる視点や経験を持ちながらも、共通の目標に向かって協力し合う姿に感動いたしました。私も留学経験で培った異文化理解力を活かし、多様性豊かなチームの一員として新しい価値創造に貢献していきたいと考えています。

プロダクト、サービスに対しての志望動機例

解答例①
貴社が開発された学習アプリに感銘を受け、志望いたします。私自身も学生時代にこのアプリを愛用し、効率的な学習ができただけでなく、勉強が楽しくなるという体験をしました。特にゲーミフィケーション要素を取り入れた学習システムは、従来の退屈な暗記学習を革新的に変える素晴らしいアイデアだと感じています。教育格差の解消にも貢献するこのサービスの発展に携わり、より多くの学習者に質の高い教育機会を提供していきたいと考えています。

解答例②
貴社の環境に配慮した商品開発に深く共感し、志望いたします。大学で環境問題について学ぶ中で、企業が持続可能な社会の実現に果たす役割の重要性を認識しました。貴社の製品は機能性や品質を維持しながらも、リサイクル素材の活用や CO2 削減に積極的に取り組んでおり、まさに理想的な商品だと考えています。環境と経済を両立させるこのような商品の企画・開発に携わり、次世代により良い地球環境を残していく仕事に取り組みたいと思います。

人材教育に関しての志望動機例

解答例①
貴社の体系的な人材教育制度に魅力を感じ、志望いたします。新入社員研修から始まり、段階的にスキルアップできるプログラムが用意されていることを知り、着実に成長できる環境だと確信しました。特に実務と座学を組み合わせた研修スタイルは、理論だけでなく実践的なスキルも同時に身につけられる理想的な学習方法だと感じています。この恵まれた教育環境で基礎をしっかりと固めながら、将来的には専門性の高いプロフェッショナルとして活躍していきたいと考えています。

解答例②
貴社のメンター制度に強い魅力を感じ、志望いたします。大学時代に後輩指導を経験し、人から学び、人に教えることの重要性を実感しました。貴社では先輩社員が新入社員一人ひとりに寄り添い、仕事面だけでなく精神面でもサポートする仕組みがあると伺いました。このような温かい職場環境で安心してスキルアップに集中できると感じています。将来は自分も優秀なメンターとなり、後輩の成長をサポートすることで会社全体の発展に貢献していきたいと思います。

【転職】シチュエーション別回答例

転職者向けのシチュエーション別回答例を紹介します。

同業界・同職種に転職の場合の回答例

解答例①
前職では小規模な顧客を中心に営業活動を行ってきましたが、より大きな案件に挑戦し、自分の可能性を広げたいと考えるようになりました。貴社は業界トップクラスの企業様との取引が多く、高度な提案力が求められる環境だと伺っています。これまで培ってきた顧客との信頼関係構築スキルを活かしながら、さらにレベルの高い営業活動に取り組み、貴社の売上向上に貢献したいと考えています。また、チーム制での営業体制にも魅力を感じており、同僚と切磋琢磨しながら成長していきたいです。

解答例②
前職では中小企業の経理業務全般を担当し、基礎的なスキルは身につけることができました。しかし、より専門性を高め、経営に近い立場で財務戦略に関わりたいという想いが強くなりました。貴社では上場企業として高度な会計処理や予算管理、投資判断に関わる業務があり、自分のキャリアを大きく発展させることができると考えています。これまでの実務経験を基盤に、貴社の成長戦略を数字の面からサポートし、企業価値向上に貢献していきたいと思います。

職種未経験|同業界・異業種に転職の場合の回答例

解答例①
前職ではシステム開発に携わり、技術的な知識と経験を積んできました。しかし、お客様と直接コミュニケーションを取る機会が少なく、自分が開発したシステムがどのように活用されているのかを間近で見たいという想いが強くなりました。営業職は未経験ですが、開発現場で培った技術的な理解力を活かし、お客様の課題を的確に把握し、最適なソリューションを提案できると考えています。貴社の技術営業として、開発チームとお客様をつなぐ架け橋の役割を果たし、売上向上に貢献したいです。

解答例②
前職では銀行の事務業務を通じて金融商品の知識や規制について深く学ぶことができました。お客様からの問い合わせ対応の中で、一人ひとりの資産状況やライフプランに合った提案をしたいという気持ちが芽生えました。営業は未経験ですが、事務業務で身につけた正確性と細やかな対応力、そして金融に関する専門知識を活かし、お客様に信頼される営業担当者になりたいと考えています。貴社の個人向け金融サービスの拡大に貢献し、お客様の豊かな人生設計をサポートしていきたいです。

業界未経験|異業界・同職種に転職の場合の回答例

解答例①
前職では製造業で営業を担当し、長期的な信頼関係の構築と継続的な提案活動の重要性を学びました。しかし、より変化が激しく、革新的なサービスを扱う業界で挑戦したいという想いから、IT業界への転職を決意しました。IT業界は未経験ですが、営業として培ってきた顧客ニーズの把握力と提案力は共通して活かせると考えています。貴社のクラウドサービスは多くの企業の業務効率化に貢献しており、私の営業経験を活かして新規開拓と既存顧客の深耕に取り組み、事業拡大に貢献したいです。

解答例②
前職では小売業で店舗スタッフの採用や育成に携わり、人材マネジメントの面白さを実感しました。多様なバックグラウンドを持つスタッフ一人ひとりの特性を理解し、適材適所の配置や成長支援を行う中で、人材業界でより専門的に人と企業のマッチングに関わりたいと考えるようになりました。人材業界は未経験ですが、現場での採用・育成経験と、コミュニケーション能力を活かし、求職者と企業双方にとって最適な出会いを創出していきたいです。貴社の「人を大切にする」理念に共感しています。

【アルバイト】シチュエーション別回答例

面接で志望動機を聞かれるのは、就職・転職時だけではありません。アルバイトの面接でも、多くのケースで志望動機について聞かれます。

大学生に人気のバイト先として、以下のようなものがあげられるでしょう。

  • カフェ
  • テーマパーク
  • アパレル
  • 居酒屋

上記のようなアルバイトでも活用できる志望動機の回答例を紹介します。

全バイト共通|志望動機のポイント

アルバイトの志望動機で抑える主なポイントとして、以下のようなものがあげられるでしょう。

  • やりたい仕事・職種
  • 仕事を通して身に着けたいこと
  • 仕事で活かせる経験
  • そこで働きたい理由

上記すべてを盛り込む必要はありません。2~3つ程度に絞って、深掘りして面接で伝えられるようにしましょう。

その際には、就職・転職での面接の手順でも解説しましたが、結論から伝えることを忘れてはいけません。

結論から伝えて、それを裏付けるエピソード動機などを伝えるようにしましょう。

スタババイトの回答例

貴店でアルバイトをさせていただきたく、応募いたします。コーヒーが好きで普段からスターバックスを利用しており、スタッフの皆様の丁寧な接客と美味しいドリンクにいつも感動しています。特に貴店は立地が良く、様々なお客様が訪れる活気のある店舗だと感じました。高校時代の文化祭での接客経験を活かし、お客様に笑顔で心地よい時間を提供したいと考えています。平日の夕方と土日に入ることができ、長期間働かせていただく予定です。接客スキルを磨きながら、チームワークの大切さも学んでいきたいと思います。

テーマパークバイトの回答例

貴社のテーマパークでアルバイトをさせていただきたく、応募いたします。子どもの頃からここのテーマパークが大好きで、家族や友人と何度も訪れる度に、スタッフの皆様の笑顔と心のこもったおもてなしに感動してきました。私もそのような素晴らしい体験をゲストの皆様に提供したいと思い、志望いたします。学校行事の実行委員として培った協調性とコミュニケーション能力を活かし、チームの一員として貢献できると考えています。土日祝日を中心に週2~3日、長期間働かせていただきたいです。多くの人に喜びを届ける仕事を通じて、人を楽しませるスキルを身につけたいと思います。

志望動機にNGなアピール内容

志望動機で避けたほうがいいアピール内容を紹介します。

福利厚生や給与に関する内容

福利厚生や給料に関する内容は、あまりおすすめしません。これらを志望動機に含めてしまうと、企業としての魅力ではなく、福利厚生・給料の面しか見ていないと思われる可能性があるからです。

また、これらで好条件の企業が見つかった場合には、転職されるリスクがあると判断されかねません。

採用する側は、できるだけ長く勤めて活躍してほしいと思っています。少しでも転職のリスクが高いと判断した人を採用するケースは少ないでしょう。

志望動機では、福利厚生・給料に関する内容には触れないようにしてください。

志望動機と強みが噛み合っていない内容

志望動機と強みがかみ合っていないケースも、避けたほうがよいでしょう。一貫性がないと思われてしまう可能性が高いからです。

志望動機と強み(自己PR)は似たような内容になりがちなので、異なる内容を作成しようとする人が少なくありません。しかし一貫性がないと判断されてしまうと、評価が低くなります。

内容には一貫性を持たせて、掘り下げる部分を変えるといった工夫をしてください。

「ファンである」ことを押し出した内容

製品・サービスのファンであることを伝えるような内容は、おすすめしません。志望動機として弱いからです。

企業の特徴などに注目した志望動機にしましょう。

具体的な経験がなく聞こえの良いことを使っただけの内容

耳障りの言い言葉だけをつなげた内容は、NGなアピールです。

具体性のない内容は、面接官の心に響きません。採用されるためだけに作り上げた内容は、「不誠実」「信頼性に欠ける」といったマイナスの印象を与える可能性が高いでしょう。

誠実さ・信憑性を高めるためには、具体的なエピソードを盛り込む方法が効果的です。データだけを使った内容にするのではなく、業界の背景を絡めた具体的なエピソードを志望動機に盛り込みましょう。

志望動機が具体的ではない内容

志望動機そのものが具体的ではない内容もNGです。

意欲・熱意だけでは、ほかの応募者との差別化は難しいでしょう。

前述で紹介した実際のエピソードなども盛り込んで、具体的な内容にしてください。

NGなアピール内容がこんなにあるんですね。特に具体性がないのは良くないということがよく分かりました。
そうですね。志望動機は具体的なエピソードと企業研究に基づいた内容にすることが大切です。これらのNG例を避けることで、より説得力のある志望動機が作れますよ。

よくある質問

よくある質問とその回答を紹介します。

Q1. 面接で志望動機について聞かれない時の意図は?

事前に提出した書類で確認できるからです。

また、時間的に志望動機を聞くことが困難というケースもあるでしょう。

Q2. 面接で志望動機を話すときの時間の長さはどれくらい?

会社・企業によって異なるため、一概にはいえません。

ただ一般的な目安として1分程度が望ましいとされています。

企業によっては2分や3分といった時間指定をしてくるケースもあります。そのような場合に備えて、時間別の志望動機を作成しておきましょう。

Q3.面接で志望動機を聞かれる際、嘘でも第一志望ですと伝えるべき?

第一志望ではないのにそのように答えてしまうと、採用された際にトラブルが起こる可能性が否めません。

第一志望ではない場合は「入社を考えている企業のひとつ」のような、当たり障りのない解答をしておくとよいでしょう。

まとめ

面接での志望動機について解説しました。

企業が面接で志望動機を質問する意図は、履歴書・ESと変わりません。異なる点は、面接のほうが深掘りされる点です。

面接では提出済みの履歴書・ESをもとに志望動機を聞いているので、より深掘りして伝えられるように伝え方などの点で対策をしておきましょう。

志望動機は面接の核となる重要な質問です。今回お話しした流れや注意点を参考に、しっかりと準備して面接に臨んでくださいね。就職活動、応援しています!
               
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この記事の監修者株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括/安藤 雄啓
安藤 雄啓 株式会社SOKKIN コーポレート統括本部 本部統括

株式会社サイバーエージェントでは、Ameba事業本部ママ事業部ビジネス責任者に従事、広告事業本部においては自社アドテク事業の立ち上げメンバーとして活躍。また、様々なベンチャー企業を渡り歩き、営業・広告事業部の部長として事業規模の拡大に励む。2024年、株式会社SOKKINに入社。コーポレート統括本部の本部統括として、販管・採用業務に従事。

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