
短期インターンに興味はあるものの、「短期インターンは本当に参加した方がよいの?」「メリットとデメリットの両方を整理したい」「短期インターンの探し方は?」など、様々な悩みが出てくると思います。
そこでこの記事では、短期インターンの基本的な仕組みから、参加するメリット・デメリット、参加するまでの流れを詳しく解説します。
短期インターンを内定につなげるコツや自分の成長につなげるコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
そもそも短期インターンとは?
インターンとは、学生が企業で職場体験をしたり実際に働いたりしながら、その企業や業界について理解を深めるためのプログラムです。
インターンには参加する期間の長さによって短期インターンと長期インターンの2種類があります。
以下で短期インターンについて詳しく解説します。
短期インターンに参加する期間
1日のみで完結するインターンは1dayインターンと呼ばれることが多いです。2〜3日程度の日程の短期インターンも多くあります。
短期インターンの対象
短期インターンの対象は主に大学3〜4年生ですが、特に細かい指定がなければ大学1年生や2年生も参加することができます。
短期インターンの仕事内容
短期インターンの仕事内容は、特定の職種での業務体験やグループワークが多いです。
短期インターンの種類と参加する時期

短期インターンの種類と参加する時期について見ていきましょう。
以下で紹介するように、短期インターンにはサマー、ウィンター、スプリングなど、季節ごとに実施されます。時期を逃さないよう注意しましょう。
サマーインターンシップ
サマーインターンの1dayインターンでは、業界説明や社員との交流・簡単なワークなどを行います。1週間以上の日程で実務体験やチームでのプロジェクトに参加するなど本格的な業務体験ができるインターンもあります。
ウィンターインターンシップ
本格的な就職活動を行う大学3年生の参加が多く、1日〜1週間程度の短期が中心です。
最近では学期中の開催も増加している
最近では学期中に行われる春、秋のインターンも増えてきています。ただし開催されるかは業界によって変わりますので確認が必要です。
短期インターンと長期インターンは何が違う?

ここでは、短期インターンと長期インターンの違いについて解説します。
短期インターンと長期インターンとでは、主に以下の4つの違いがあります。
- 期間
- 目的
- 給与
- 対象
以下でそれぞれの違いを具体的に見ていきましょう。
期間が異なる
短期インターンと長期インターンの最も大きな違いは開催される期間です。それぞれの一般的な期間は以下のとおりです。
短期インターン | 長期インターン |
1日〜1週間程度 | 数ヶ月〜1年以上 |
短期インターンは1日だけの1dayインターンから、長くて1週間程度の日程で開催されるのがほとんどです。忙しい人でもスケジュールの調整がしやすいため、学業やサークル活動、アルバイトなどと両立しやすいのが特徴です。
一方で長期インターンは短くて数ヶ月程度、半年から1年以上の長期間にわたって続くインターンもあります。
目的が異なる
短期インターンと長期インターンの目的をまとめると以下のようになります。
短期インターン | 長期インターン |
|
|

短期インターンは短い期間で社会人の働き方を体験することで、将来のキャリアの方向性を考えたり、企業研究を深めたり、深い自己分析のきっかけにするのが一般的な目的です。
長期インターンでは、企業の実際の業務を長期間にわたって経験することで、社会人としてのスキルを身に付けたり就職活動での強力なアピール材料とするのが目的です。
給与が異なる
インターンシップの給与についての違いは以下のとおりです。
短期インターン | 長期インターン |
給与は支給されないことが多い | 給与が支給されることが多い |
一般的に、短期インターンは1日〜1週間程度の職場体験という性格が強く、企業の利益に貢献するものではないため無給のことが多いです。
一方で長期インターンは社員と同じ業務を行い、チームの一員として企業の利益に貢献することから、給与が支給されることが多いという違いがあります。
対象が異なる
短期インターンと長期インターンの対象の違いは以下のとおりです。
短期インターン | 長期インターン |
主に大学3年生 | 主に大学1年生〜3年生 |
短期インターンは主に大学3年生を対象に開催されます。「27卒」のように卒業年度が指定されることもあるため事前に確認が必要です。
長期インターンも大学3〜4年生の参加が多いですが、特に対象が限定されないことが多いです。大学1〜2年生から参加することも可能で、複数の長期インターンに参加する学生もいます。
短期インターンのメリットは?

ここからは、短期インターンに参加することでどのようなメリットが期待できるのか見ていきましょう。
本選考で有利になる
短期インターンに参加すると、本選考で有利になる可能性があります。短期インターン参加者を対象に選考で優遇があったり、選考プロセスの一部が省略されたりする場合があります。
企業の側も優秀な学生を発掘して自社の採用につなげたいと考えているため、短期インターンがきっかけで早期選考につながることがあります。
そのまま内定をもらうケースもある
短期インターンで優秀な成果を上げた学生が、そのまま内定をもらうケースもあります。
短期インターンが内定につながるケースは特にベンチャー企業などで多いため、志望度が高い企業では特に積極的に参加するよう心がけましょう。
短い時間で実際に業界、企業への理解が深まる
短期インターンでは、短時間で効率的に業界や企業への理解を深めることができます。数日から1週間という日程で実際の仕事の流れを体験できます。
また、日程が短いため、同じ業界で複数の企業のインターンに参加することもできます。業界全体の理解も深めるためにも短期インターンを積極的に活用しましょう。
学業と両立できる
短期インターンは期間が短いため、学業やアルバイトと両立しやすいというメリットもあります
日程は長くて1週間、短いものは1日のみで完結するものもあります。長期的なスケジュール調整が不要なので、大学の授業が多い期間やアルバイトをしながらでも参加できるプログラムがあるはずです。
また、夏休みや冬休みなどの期間に複数の短期インターンに参加することも可能です。学業に支障をきたすことなく、就職活動の準備を進められるのがメリットです。
短期インターンのデメリットは?
一方で短期インターンにもデメリットがいくつかあります。
以下で注意しておきたい4つのデメリットについて解説します。
給与をもらえないインターンが多い
短期インターンは「就業体験」としての性格が強く、グループワーク形式など実際の労働とは異なるからです。インターン先の企業の業務を担当して利益に貢献するわけではないため、給与は発生しません。
支給されても交通費や昼食費のみのことが多いため、報酬には期待せず、自分の成長や就職活動に役立てるためという目的で参加しましょう。
業務の一部しか経験できない
短期インターンは1日〜1週間という期間の制約があるため、業務の一部しか経験できません。長期インターンのように実際の社員の業務をひと通り体験することはできないため注意しましょう。
短期ゆえに会社の業務全体を深く理解することは難しく「体験」の域に留まることが多いため、期待しすぎないようにしましょう。
職場の雰囲気を味わいにくい
こちらも期間が短いことが原因ですが、短期インターンでは職場の雰囲気を完全に味わうことができないことも多いです。
特に1dayインターンやオンライン形式の場合、社員との交流が限定されるため、実際の企業文化や雰囲気が伝わりづらくなります。
人間関係を構築しづらい
期間が短いことで人間関係を構築しづらいというデメリットもあります。
1日から数日の日程では企業の社員や他の学生と深く関わる機会が限られてしまい、人間関係や人脈を構築するところまで行かないことが多くなります。
企業の担当者も、短い期間だけでは実際の職場環境とは若干違った「よそ行き」の雰囲気になりがちです。
短期インターンへの参加がおすすめな人とは?

短期インターンに興味はあるけど参加を迷っている人も多いでしょう。
ここからは、短期インターンはどんな人におすすめなのか、どんな人が向いているのか解説します。
就職活動を始めたばかりの学生
就職活動を始めたばかりの学生には短期インターンが特におすすめです。就職活動の入り口として、業界理解や社会人との接点作りができるからです。
就活の初心者にとってまず必要なことは、社会や企業について幅広く知ることです。短期インターンで業界の仕組みや企業の業務内容、実際に働く社会人の価値観などを学ぶことができます。
また、社会人との接点を持って交流することで、ビジネスマナーや社会人としての基本的な振る舞いを学ぶことにもなります。
志望している業界や会社が明確ではない人
まだ志望する業界や企業が明確に決まっていない人も短期インターンがおすすめです。
短期インターンは短い日程で複数の業界や企業を体験できるため、自分に合った業界探しに役立ちます。
また、同じ業界内で複数のインターンに参加すれば、企業規模や企業の歴史によって違いがあることを発見できます。
短期インターンへの参加におすすめしない人とは?
逆に短期インターンへの参加がおすすめできない人について解説します。
忙しくて日程調整が難しい人
短期とはいえ連日フルタイムで拘束されるケースも多く、他の活動との両立が困難になる可能性があるからです。
特に、試験期間中や部活動の大会前などの時期に無理してインターンに参加すると、学生としての活動に支障が出てしまいますので注意しましょう。
実務経験をしっかり積みたい人
短期インターンでは業務体験が限定的で、プロジェクトの責任を持つような深い経験は期待できません。業務の「見学」や「体験」程度に留まり、実践的なスキル習得や業界知識を得るまでには至らないことが多いです。
実践的なスキルを身に付けたい人は、長期インターンやアルバイト、資格取得などの他の選択肢を検討してみるとよいでしょう。
短期インターンの選び方は?

ここからは、自分に合った短期インターンの選び方について解説します。
行きたい業界を選ぶ
短期インターンを選ぶ際は、まず興味のある業界を選ぶことから始めるのがおすすめです。行きたい業界が決まれば、どんなインターンが自分に合っているかより具体的に候補を絞り込むことができます。
同じ業界内で複数のインターンに参加することで、インターンを業界研究の一環として活用することもできるようになります。
行きたい会社を選ぶ
行きたい業界が決まったら、その業界内で行きたい会社を探してみましょう。
また、もとから特定の企業に興味を持っている人は、その企業のインターン募集があれば積極的に参加しましょう。
憧れの企業や知名度の高い企業のインターンに参加することで、その企業の実態を詳しく知ることができます。
職種を選ぶ
次に、インターンで体験したい職種を選びましょう。
たとえば、営業や企画、広報、エンジニアなど様々な職種があります。職種ごとに体験内容が異なりますので、自分の興味のある志望度の高い職種の募集に応募しましょう。
インターンで実際に体験することで、その職種の具体的な仕事内容や求められる能力について理解が深まります。より具体的に自分の適性を判断することができますので「将来やってみたい仕事」からインターンを選ぶのもおすすめです。
実施される期間を選ぶ
自分のスケジュールと照らし合わせて無理なく参加できる期間のインターンを選びましょう。
短期インターンも当日はフルタイムで参加することが多く、事前の準備やインターン後のお礼のメール作成なども必要です。大学の授業などとの両立を考えずに参加すると、事前準備が不十分になったり、当日に集中できない可能性もあります。
インターンシップの内容を見てみる
同じ短期インターンでも、企業によってプログラム内容が大きく異なります。インターンシップの具体的な内容を事前にしっかりと確認しましょう。
グループワーク中心のインターンでは、他の学生とグループで共同作業を行い、チームワークや問題解決能力を養うことができます。職場体験型のインターンでは、実際の業務の一部を行うことで働き方を体験できます。
社員との座談会があるタイプのインターンでは、社員から直接話を聞くことで業界や企業のリアルな実態を知ることができます。
インターンシップの内容の違いを見極めて、自分の目的に合ったものを選びましょう。
短期インターンを探す方法は?

短期インターンの募集を探す方法としては主に以下の4つがあります。
- 大学のキャリアセンター
- 知人の紹介
- 企業HPで探す
- 就職サイトで探す
それぞれの方法について以下で詳しく解説します。
大学のキャリアセンターで探す
短期インターンの探し方として、まずおすすめなのは大学のキャリアセンターで探す方法です。
キャリアセンターでは大学とコネのある企業のインターン情報を無料で探すことができます。
また、キャリアセンターの担当者から、インターン探しや就職活動全般のアドバイスがもらえるのもメリットです。
知人に紹介してもらう
大学のOB・OG、サークルの先輩、ゼミのつながりからインターン情報を紹介してもらう方法もあります。
興味のある業界や企業と関係が深そうな知人に「就職活動のためにインターンを探している」ことを伝えて、適した募集があるか相談してみるとよいでしょう。
業界に詳しい知人や実際にインターンに参加した経験者から詳細な情報を聞いたうえで、自分に合ったものを選ぶことができます。
企業のHPを検索してみる
企業の公式ホームページを定期的にチェックすることも重要です。
興味のある企業の公式サイトにアクセスして、採用情報のページだけでなく、インターンシップやイベント情報などのページを探してみましょう。
就職サイトから探してみる
就職サイトから短期インターンを探す方法もあります。
業界、職種、地域、実施期間などの条件で絞り込みをして自分に合った短期インターンを探すことができます。候補が複数あるときは「一括応募」の機能を使って効率よく応募できるのも便利です。
就職サイトは簡単な会員登録を行うだけで無料で利用できますのでインターン探しに活用しましょう。
短期インターンをするときの注意点は?

ここからは、短期インターンに参加するときに気を付けておきたい注意点を解説します。
希望する職種を選ぶ
短期インターンに参加する際は、自分が希望する職種のインターンを選ぶことが重要です。
なんとなく応募するのではなく、職種を意識して選ぶことで、短期インターンを通じて何を学びたいのか、どんな経験を積みたいかが明確になり、学びの質が変わります。
事前に自己紹介や質問などを考えておく
インターンのプログラムの中で自己紹介や質疑応答の時間が設けられることが多いため、事前に何を話すか考えておきましょう。
質疑応答ではその企業や業界について事前に調べたうえで、企業のホームページでは分からなかった具体的な内容を質問するのがおすすめです。
日程調整をうまくする
短期インターンの日程は、学業などとの両立を意識して、うまく調整する必要があります。
複数の短期インターンに参加したいときは、予定を詰め込みすぎず、適度な間隔を空けて応募することも大切です。
インターンの事前準備や参加後の振り返りの時間も確保して、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
目的をしっかり考えておいてから取り組むこと
短期インターンに参加する前に、参加の目的を明確にしておくことも重要です。
何のためにインターンに参加するのかを自分の中で明確にしておくと、得られる経験がより深まるからです。
目的が明確であれば、積極的に質問をしたり、自ら進んで積極的に参加できるようになり、より深く学べるようになります。
インターン終了後にお礼を言う
短期インターン終了後は、必ずメールなどでお礼を伝えるようにしましょう。
お礼メールではインターンに参加させてもらったことについて感謝を伝え、インターンで学んだことや印象に残ったこと、今後の目標などを記載するとよいでしょう。
短期インターンで内定につなげるコツ

企業によっても異なりますが、短期インターンの体験が就職活動で有利に働くこともあります。
ここでは、短期インターンで内定につなげるコツを紹介しますので参考にしてください。
積極的な姿勢と発言を見せる
短期インターンで内定につなげるためには、積極的な姿勢と発言を見せることが重要です。
特に、グループワークや社員交流の場面では、自分の意見を伝える積極性が評価されやすくなります。受け身の姿勢だけでは、限られた時間で自分の意欲や人柄を効果的にアピールすることはできません。
社員や人事とのコミュニケーションを積極的に取る
社員や人事担当者とのコミュニケーションを積極的に取ることも重要です。
質問や雑談などを通して、社員との接点を増やすことで印象が良くなります。選考時に覚えてもらえていれば、内定獲得に有利になる可能性もあるでしょう。
企業研究を事前に徹底しておく
インターンに参加する前に企業研究を徹底しておくことも重要です。
業界や企業に対する理解度が高いと評価されやすいため、意欲の高さをアピールすることで内定につなげることができます。
短期インターンで自分を成長させるコツは?
短期インターンは直接選考に影響しないことも多いですが、自分を成長させる貴重な体験をすることができます。
以下で短期インターンを通じて自分を成長させるコツを紹介しますので参考にしてください。
社員のフィードバックを受け入れる
短期インターンを通じて自分を成長させるためには、社員からのフィードバックを素直に受け入れる姿勢が重要です。
また、積極性という点でも、メモを取ったり改善する姿勢を見せることが好印象につながります。
複数参加して比較してみる
短期インターンで得られる学びを最大化するためには、複数のインターンに参加して比較するのがおすすめです。
複数の企業や、異なる業界、異なる企業規模のインターンにいくつか参加することで、視野が広がります。
逆に、1社だけでは判断が偏ってしまいますので、業界や企業について客観的に理解するのが難しくなってしまいます。
インターンの内容を振り返ってみる
短期インターン終了後は、振り返りの時間を設けることが大切です。
具体的には、インターンの感想や学んだこと、上手くできたことやできなかったことなどを思い出して、日記やメモのような形で振り返ってみましょう。
参加後すぐに振り返りを行うことで、自分の得意・不得意、感じたやりがいなどを把握でき、今後の進路選びに役立ちます。
短期インターン参加までの流れは?
ここでは、実際に短期インターンに参加するときの応募や選考の流れを解説します。
余裕を持って準備を行い、スムーズに参加できるようにしましょう。
企業を選ぶ
短期インターン参加の第一歩は、参加したい企業を選ぶことです。
まず興味のある業界や企業をリストアップしたり、就職サイトなどで検索したりして、各企業のインターンの内容を詳しく調べましょう。
実施時期や期間、場所なども考慮しながら、自分のスケジュールと合うか確認しておきます。
ES(エントリーシート)を提出する
参加する企業が決まったら、ES(エントリーシート)の準備を行います。
ESの内容は、主に「志望動機」と「自己PR」が中心となり、簡潔でわかりやすく書くことがポイントです。
WEB テストを受ける
企業によっては短期インターンの選考でWebテストが実施される場合があります。
短期インターンの選考では主にSPIや適性検査が用いられることが多いです。SPIは、基礎的な学力や論理的思考力が試されるテストです。
面接を行う
企業によっては短期インターンの選考で面接が実施される場合もありますので準備をしておきましょう。
インターンの面接はオンライン面接が主流となっています。自宅で面接を受けることができますので、緊張しすぎず自分の言葉でアピールすることが大切です。
インターンシップの開始
選考に合格したら、いよいよインターンシップが開始されます。
参加当日は、指定された持ち物を忘れずに準備し、適切な服装で参加しましょう。一般的にはオフィスカジュアルまたはスーツで参加するケースが多いです。
まとめ

この記事では短期インターンに参加するメリットやデメリット、参加の流れなどを詳しく解説しました。
インターンに参加する前は不安に感じる人もいると思いますが、自分の成長にもつながるほか、選考で有利になる可能性もあります。まずは1日のみの1dayインターンから参加を検討してみるとよいかもしれません。
ぜひこの記事でまとめたことを参考にしていただき、短期インターンに参加する際に役立ててください。