
大学3年生になってから、就職活動を本格的に意識してインターン参加に興味を持つ人もいるでしょう。インターンは、就職を有利に進めるおすすめの方法です。
しかしその一方で「大学3年生から参加できるインターンはあるのか」「インターンをどのように内定につなげればいいのかわからない」といった不安・悩みを抱えている人も少なくありません。
本記事では、大学3年生のインターン未経験者向けにインターンの全容を解説します。おすすめのインターン・探し方・参加の方法なども含めて網羅的に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
そもそもインターンシップとは?
インターンシップについて紹介します。
長期インターン、短期インターンは何が違う?
インターンには長期と短期があり、その主な違いは以下の通りです。
相違点 | 長期 | 短期 |
期間 | 数カ月~年単位 | 1日~数週間 |
目的 | 実務経験 | 業界・企業理解を深める |
給与の有無 | あり | なし |
長期インターン
長期インターンは、数ヶ月から年単位で企業の実務に携わるインターンです。
アルバイトとは異なり、社員と同様の責任ある業務を経験できる点が特徴としてあげられます。長期の場合、給与が発生することがほとんどです。しかし時給制や成果報酬制など企業によって異なるため、一概にはいえません。目安としては月5万円ですが、10万円程度稼ぐ学生もいます。
長期インターンを通じて、実践的なビジネススキルの習得が可能です。また業界や職種への理解も深められるので、将来のキャリア形成にも役立つでしょう。
就職活動においては、説得力のある志望動機や自己PRに繋がります。さらに早期内定や選考優遇を受けられるケースも少なくありません。
短期インターン
短期インターンは、1日から数週間程度の短期間で実施されるインターンです。主に夏休みや冬休みなどの長期休暇期間に開催されることが多く、企業や業界への理解を深めることを目的としています。
主なプログラム内容は、以下の通りです。
- 企業説明会
- 業界セミナー
- グループワーク
- 社員との交流
実際に業務を行うことは、ほとんどありません。そのため給与が発生しないケースが多く、交通費や昼食代が支給される程度です。
短期インターンのメリットとして、以下のような点があげられるでしょう。
- 複数の企業や業界に気軽に触れられる
- 学業との両立がしやすい点
- 就職活動前の企業研究や自己分析に役立つ点
企業によっては本選考で優遇される可能性もあります。しかし、実務経験は限定的であるため、深いスキル習得には向きません。

大学3年生はインターンに参加すべき?
大学3年生はインターンに参加すべきかどうかを解説します。
結論から言うとおすすめ!
大学3年生でインターンに参加することは、就職活動を有利に進める上で非常に重要です。
多くの学生が参加しており、実務経験や業界・企業理解を深めることで、志望動機や自己PRに説得力が増します。また早期内定にもつながりやすくなる点も、参加者が多い理由のひとつといえるでしょう。
大学3年生がインターンに参加するメリット
大学3年生がインターンに参加するメリットを紹介します。
本選考の練習、準備になる
インターンは、本選考に向けた絶好の練習の場です。
インターンでは、以下のような選考フローを実際に経験できます。
- エントリーシート作成
- Webテスト受験
- グループディスカッション
- 面接
上記を実際に経験することで、課題や改善点の発見が可能です。本番前に失敗を経験してフィードバックを受けて改善することで、本選考では落ち着いて実力を発揮できるようになるでしょう。
また企業や業界への理解が深まることで、志望動機や自己PRの内容がより具体的かつ説得力のあるものになります。
自己分析や業界への理解を深めることができる
インターンは、自己分析を深める絶好の機会です。実際に企業で働くことで、やりがいや自分の力を発揮できる環境を肌で感じられます。
また業界の雰囲気・仕事内容・企業文化などを体験することで、業界への理解が深まるでしょう。漠然とした憧れだけで企業を選ぶのではなく、本当に合った企業を見つけるうえで非常に重要です。
早期選考につながるケースが多い
インターンへの参加は、早期選考につながる点がメリットです。多くの企業がインターン参加者を対象とした特別選考ルートを設けており、一般の学生よりも早い時期に内定を獲得できるケースが少なくありません。
インターンでの実績や取り組みが評価されることで、以下のような優遇措置が受けられることがあります。
- 書類選考の免除
- 一次面接の免除
- 最終面接からスタート
これらは、就職活動の長期化を防ぐという点で有利です。精神的な負担を軽減しながら、希望する企業への入社を早期に実現する可能性が高まります。
人脈が広がる
インターンに参加することで、将来のキャリアに繋がる貴重な人脈を築くことが可能です。
企業で働く社員の方々と直接交流する機会は、業界のリアルな情報や仕事のやりがい、企業文化などを知るうえで非常に有益といえます。
また、同じインターンに参加する他大学の学生との出会いも大きな財産となるでしょう。彼らとは就職活動の情報交換をしたり、互いに励まし合ったりする仲間になるだけではありません。将来的に、同じ業界で働くビジネスパートナーとなる可能性もあります。

大学3年生がインターンに参加するデメリット
大学3年生がインターンに参加するデメリットを紹介します。
給与をもらえないインターンが多い
給与が発生しないケースが多い点は、インターンに参加するデメリットとしてあげられるでしょう。参加できるインターンが、短期に限られるケースが多いからです。
短期インターンでは交通費や昼食代のみが支給され、労働に対する報酬は発生しません。長期インターンでも企業によっては無給の場合や、アルバイトと比較して時給が低いこともあります。
職場の雰囲気を味わいにくい
職場のリアルな雰囲気を完全に掴みにくい点も、インターンに参加するデメリットのひとつです。特に短期インターンでは1日〜数週間の限られた期間のため、表面的な部分しか見えないことがあります。
また短期インターン生という立場上、重要な会議やプロジェクトといった責任のある業務を任されないことも少なくありません。社員として働く際のプレッシャーややりがいを十分に体験できない可能性があります。
これにより、インターンで感じた雰囲気と入社後のギャップが生じることもあるでしょう。
責任が求められる
インターンは実務経験を積める反面、責任が伴う点がデメリットとなり得ます。
特に長期インターンでは、社員と同様の業務を任されることが多い傾向です。ミスが許されない状況や、納期に追われる場面も出てきます。学業との両立に加え、インターン先の業務でプレッシャーを感じることもあるでしょう。
高い責任感を求められることで精神的な負担が増したり、期待に応えられないことに悩んだりすることもあるかもしれません。
自分の時間が無くなる
自分の時間が大幅に減少する可能性がある点は、インターン参加のデメリットです。
特に長期インターンでは、学業・アルバイト・友人との交流・趣味など、これまで自由に使える時間が削られてしまいます。
週に数日、場合によってはほぼ毎日企業に通うことも少なくありません。体力的な負担も大きくなり、心身のリフレッシュや学習に充てる時間が不足することも考えられます。

大学3年生におすすめのインターンは?
大学3年生におすすめのインターンを紹介します。
どちらかというと短期インターンがおすすめ
大学3年生には、短期インターンが特におすすめです。
長期インターンは、大学2年生の後半から3年生の春に始める学生が多くいます。3年生の夏以降に新規で参加する場合、学業や本格化する就職活動準備との両立が難しくなるでしょう。
一方、短期インターンは夏から冬にかけて開催が集中しています。今から準備を始めれば、サマーインターンの選考や実施時期に余裕を持って臨むことが可能です。
大学3年生がインターンに参加する時期
大学3年生がインターンに参加する時期を紹介します。
サマーインターン
大学3年生にとって、サマーインターンは重要なインターンの機会です。主に夏休み期間である8月から9月にかけて開催され、多くの企業が開催します。大手企業からベンチャー企業まで幅広い選択肢があり、短期・長期の両方の形式があるので希望・ライフスタイルにあわせて選びましょう。
サマーインターンの選考は開催の数ヶ月前、具体的には5月〜7月頃から本格化します。主な選考フローは、以下の通りです。
- ES提出
- Webテスト
- 面接
ウィンターインターン
大学3年生にとって、ウィンターインターンはサマーインターンに次いで重要な機会です。主に冬休み期間である12月から2月にかけて開催され、サマーインターンと同様に多くの企業が実施します。
ウィンターインターンの選考は10月〜12月頃から本格化するので、早めの情報収集と準備が不可欠です。
サマーインターンで経験を積んだ学生にとっては、さらなる業界理解や企業への深堀りのチャンスとなります。またサマーインターンに参加できなかった学生にとっては、本選考前に実力を試す貴重な機会です。積極的に挑戦することをおすすめします。
長期インターン
長期インターンは、大学3年生にとっても非常に有効な選択肢です。主に通年で募集されており、数ヶ月から1年以上にわたって企業で実務経験を積むことができます。大学2年生の後半から3年生の春にかけて開始し、学業と並行して週に数日、一日当たり数時間から半日程度勤務する形式が一般的です。
実践的なスキルを習得し、社員と同じ目線で働く経験が得られます。就職活動における強力なアピールポイントとなるほか、早期選考や特別ルートにつながるケースも少なくありません。

大学3年生向けのインターンの探し方
大学3年生向けのインターンの探し方を紹介するので、参考にしてください。
大学のキャリアセンターで探す
大学のキャリアセンターは、インターン探しの第一歩として非常に有効です。
キャリアセンターには、大学と提携している企業からのインターン情報が集約されています。学内限定の非公開求人に出会えることも少なくありません。
専門の職員が常駐しており、選考準備に関する手厚いサポートも受けられます。
知人に紹介してもらう
大学3年生がインターンを探す際、知人からの紹介は非常に有効な方法です。
OB・OGや先輩など、すでに社会に出ている人やインターンを経験した方に相談してみましょう。彼らが実際に働いている企業や、過去に経験したインターンの機会を紹介してもらえる可能性があります。
思わぬ縁から自身の興味やキャリアプランにぴったりのインターンに出会えることもあるので、積極的に周囲に声をかけてみましょう。
企業のホームページを検索してみる
企業の公式ホームページを直接検索する方法もおすすめです。特に、志望する業界や企業が明確な場合に有効活用できるでしょう。多くの企業は採用情報ページや特設サイト内にインターンの募集要項を掲載しています。
企業のホームページでは、最新かつ詳細な情報の確認が可能です。また企業の理念や事業内容、社員インタビューなども合わせて確認できる点は、企業理解を深めるうえでも役立ちます。
興味のある企業をリストアップし、定期的にホームページをチェックしてみましょう。
就職サイトから探してみる
就職サイトを活用することは、一般的な方法のひとつです。主要な就職サイトには、膨大な数のインターン情報が掲載されています。
業界・職種といったさまざまな条件で絞り込み検索ができるため、効率的にインターンを見つけることが可能です。また、情報収集から応募までを一貫して行えます。
大学3年生がインターンに参加するまでの流れ
大学3年生がインターンに参加するまでの流れを紹介します。
インターンの情報を集める
まずは以下のような媒体を活用して、早めに幅広いインターン情報を収集しましょう。
- 大学のキャリアセンター
- 就職サイト
- 企業のHP
- 知人紹介
期間・内容・応募条件などを比較検討し、自身の興味や目標にマッチしたものを見つけることが重要です。
エントリー・マイページ登録をする
興味のあるインターンが見つかったら、企業ごとの指示に従ってエントリーを行いましょう。
多くの場合、就職サイト経由か、企業の採用マイページに登録して応募する形になります。
ES(エントリーシート)を準備する
エントリー後、多くの企業でES(エントリーシート)の提出が求められます。
志望動機や自己PRなど、企業が求める内容を理解して準備してください。具体例を交えながら自身の強みや経験を伝えると、魅力的にアピールできるでしょう。
選考(書類・適性検査・面接)を受ける
ES提出後は書類選考・Web適性検査・複数回の面接など、企業によってさまざまな選考が実施されます。
それぞれの対策をしっかり行い、自身の強みや熱意を効果的に伝えられるよう準備しましょう。
インターンに参加する
選考を突破したら、いよいよインターン参加です。
積極的に実務に取り組み、社員や他の参加者と交流しながら多くの学びを得ましょう。この経験は、就職活動において大きな財産となります。

大学3年生がインターンで内定につなげるコツ
大学3年生がインターンで内定につなげるコツを確認していきましょう。
積極的な姿勢と発言を見せる
インターンで内定につなげるには、積極的な姿勢と発言が非常に重要です。
与えられた業務をこなすだけでは、十分とはいえません。不明点があれば積極的に質問し、改善提案や疑問点を自ら発信しましょう。社員の方々の話に真剣に耳を傾け、議論には積極的に参加してください。このような行動を取ることで、意欲と成長意欲をアピールできます。
ただ指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて行動する主体性を示すことが重要です。企業は「この学生は入社後も活躍してくれるだろう」と評価し、内定へとつながる可能性が高まります。
社員や人事とのコミュニケーションを積極的に取る
インターンで内定につなげるには、社員や人事との積極的なコミュニケーションも重要です。与えられた業務をこなすだけでなく、休憩時間や懇親会などの機会を活用して積極的に話しかけましょう。
どのような内容で話しかければいいのかわからない場合は、以下にあげるポイントを参考にしてください。
- 仕事内容への質問
- 企業の文化
- 社員の方々のキャリアパス
上記について尋ねることで、企業への関心の高さや個性・強みを自然な形でアピールできます。
企業研究を事前に徹底しておく
インターンで内定を掴むためには、事前の企業研究の徹底が不可欠です。企業のホームページはもちろん、以下のような媒体もチェックして理解を深めましょう。
- ニュースリリース
- IR情報
- SNS
企業研究に慣れていない人のなかには、どのような点に注目すればいいのかわからないこともあるでしょう。その場合は、以下にあげるポイントを参考にしてください。
- 事業内容
- 企業文化
- 求める人物像
- 最近の動向
企業研究を徹底することで、インターン中のグループワークや社員との交流で的確な質問や発言ができるようになります。

よくある質問
よくある質問とその回答を紹介するので、参考にしてください。
何社ぐらい参加するといいですか?
大学3年生のインターン参加企業数に、明確な正解はありません。目安として、2〜3社に参加するとよいでしょう。多様な業界や企業に触れつつ、それぞれのインターンから深い学びを得るのに適した数です。
多すぎると一つ一つの企業への準備や振り返りがおろそかになり、学業や他の就職活動準備との両立も難しくなります。
一方で、少なすぎると比較検討の機会が減り、視野が狭まる可能性を否定できません。
インターンに参加しないと就活で不利になる?
インターンに参加しなくても、就職活動で内定を獲得することは可能です。しかし、参加しないと不利になる可能性があります。
特に大手企業や人気企業では、インターンが実質的な選考の場となっています。そのため、参加者のみに早期選考の案内が来るケースも少なくありません。
また、インターンを通じて得られる実務経験や企業理解、人脈は、ESや面接での説得力を高める上で非常に有効です。
インターンしないと、就職できない企業ってある?
企業によっては、インターンへの参加が実質的に本選考への必須条件となっているケースがあります。
特にジョブ型インターンと呼ばれる選考直結型のインターンを実施している企業では、インターンでのパフォーマンスが内定に直結するので、参加しなければ就職できません。
これらの企業では、インターンを通じて学生の能力や適性を見極め、入社後のミスマッチを防ぐ目的があります。
スーツは必要?服装はどうする?
インターンでの服装は、企業の指示に従うのが基本です。
スーツ着用と指定された場合は、リクルートスーツを着用しましょう。清潔感のある無地のものが無難です。
「私服でお越しください」「服装自由」「指定なし」の場合は、ビジネスカジュアルが適切です。ビジネスカジュアルの主な例として、以下のようなスタイルをおすすめします。
インナー | 襟付きのシャツ、ブラウス |
アウター | ジャケット、カーディガン |
ボトム | スラックス、ひざ丈スカート |
清潔感とTPOをわきまえた服装を心がけましょう。

まとめ
大学3年生向けのインターンについて解説しました。
インターンは就職活動を有利にする方法であることから、参加することをおすすめします。大学3年生からでも参加できるインターンは多数あるので、一度探してみてください。
本記事で紹介したメリット・デメリット・おすすめ・探し方・時期などを参考にして、希望とライフスタイルにマッチしたインターン先を見つけて参加しましょう。
